なまこ・このわた

なまこ

ナマコ(海鼠)は棘皮動物(きょくひどうぶつ)の仲間です。
棘皮動物とは棘を持つ動物でウニがその代表格です。ナマコやヒトデのその仲間に属します。

世界には多くの種類が生息しています。そのうち日本で見られるのは約200種程。食用になるものは30種類位だそうです。(参照・wikipedia)
一般的に食用となる「マナマコ」でみると形は円筒。大きさは20~30cm程度、太さは6~8cm位。体は伸縮し、表面は細かい点のようなものとイボがあります。

日本ではほぼ全国に分布しています。
内湾の岩礁地帯や砂と石が混ざるような海底などに生息していますが、中には深海に住むようなものもいます。

食用となるナマコ

主にマナマコ、キンコ、オキナマコの3種が食用として漁獲されています。

  • マナマコ・・・ほぼ全国に分布。色の違いによりアカナマコ、クロナマコ、アオナマコと呼ばれる。
  • キンコ・・・北関東以北に分布。大きさは20cm前後。口の周りに幾つかの触手がある。
  • オキナマコ・・・浅瀬から水深500m位までに生息。大きさは30cm程度。

ナマコの産地

何処でも獲れるのですが、漁獲量が多いのは北海道や青森県。他は宮城県・福島県(三陸沖)、日本海側では石川県、山口県、新潟県等。
北海道産や三陸、佐渡、東北の一部などで獲れるものは高級品とされているようです。

ナマコの選び方

身にはりがありくずれていなもの。いぼがしっかりしているもの。色が鮮明なもの。変な匂いがしないもの。傷がないもの。

ナマコの食べ方・料理

三杯酢や二杯酢、ポン酢などでの酢の物(なまこ酢)、和え物が一般的です。

コノワタとは

なまこ

コノワタ(海鼠腸)は、ナマコの腸をまとめて塩辛にしたものです。
主に酒のつまみで珍重されます。

三大珍味

日本三大珍味というものがあります。コノワタはこれに含まれます。
他の2つは、以下のようなものです。

  • 唐墨(カラスミ)・・・ボラの卵巣の塩漬けを塩抜きし乾燥させたもの。長崎県の特産品。
  • 塩雲丹(シオウニ)・・・本来は、越前国(現在の福井県)で生産加工されたものを指します。

クチコ(口子)

ナマコの卵巣のこと。能登半島周辺が産地です。
幾つものクチコを集めて干したものや、生のもの、塩漬けにしたものがあります。
何れも珍味として扱われています。

ナマコ・コノワタに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

ナマコ・生(まなまこ)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 23  4,6  0,3  0,5  680  54  72  25   0,1   0,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 微量  0,05  0,02  4  0  1  0  1,7

コノワタ

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 64  11,4  1,8  0,5  1800  330  41  170   4,0   1,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 66  0,20  0,50  78  0  3  0  4,6

栄養成分の詳細
ナマコ・コノワタに多く含まれる栄養成分。

 

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ナマコ・コノワタの効能

生のなまこに、以外に多く含まれているのはカルシウム。72mgですが、カリウムより多く含まれています。
カルシウムは骨や歯を丈夫にしる以外に、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きをしています。

コノワタは塩辛ですからどうしてもナトリウムが多くなります。
ナトリウムは、カリウムとともに細胞内外の物質交換や細胞の浸透圧、水分調節、体液のph、神経の刺激伝達、心筋の弛緩を促すなど多くの働きをしています。
ただし、慢性的にナトリウムを摂取している場合は、高血圧や動脈硬化、胃潰瘍、胃がんなどをまねくおそれがありますので注意が必要です。

ナマコの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬
  • 理想的な保存方法・・・生のものは海水ごと容器に入れて冷蔵
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・生のものは1・2日

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