バナナがダイエットに向いているその理由とは

バナナの生産世界一はエクアドルやフィリピンではない

バナナというとフィリピンとかエクアドルなどがイメージされると思います。

何しろ、どこのスーパーに行って見ても大体がフィリピン産ですから、それは仕方ことだと思います。恐らく、日本が輸入しているバナナの量の中ではフィリピンが最も多いのかもしれません。

では生産量で世界一はどこかといえば、なんとインドなのです。それに次いで中国、フィリピンは3位なのです。

しかも1位のインドは世界の生産量の30%強を占めているほどの量を生産しています。

2位が中国というのも少しおどろきです。バナナは熱帯の果物ですから赤道の南北30度位までが主力産地となり、エクアドルやタンザニア、ブラジル、インドネシアなどが上位に来ているのですが、それをも上回る量を生産しているのです。

 

バナナの種類

通常出回っているバナナは「ジャイアント・キャベンディッシュ」というもので、フィリピンバナナがこれにあたります。

フィリピンバナナに似ているのが「エクアドルバナナ」で「グラネイン」という品種が多いようです。見た目にはフィリピンバナナと見分けは付きません。

フィリピンから輸入しているものには、「モンキーバナナ」もあります。これは長さが7~9cmほどの小型バナナです。他にも「モラード」と呼ばれる茶褐色のバナナや沖縄や奄美で作られている「島バナナ」があります。

 

バナナに含まれる栄養素の特徴

まずバナナに含まれる栄養素とその量を見てみましょう。

下記に成分表は、可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 86  1,1  0,2  22,5  微量  360  6  27  0,3   0,2

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 5  0,05  0,04  26  16  0  1,1  0

これだけを見てもそれほど気になる点は感じないのですが、他のフルーツと比較した場合、際立っているのは炭水化物です。

バナナに含まれる糖質(炭水化物)、100g中22,5mgというのは果物の中ではトップクラスなのです。この糖質もブドウ糖、果糖、ショ糖などの種類が含まれているため、その糖質の種類によりエネルギーに変換されるスピードが速かったり、また持続性もあるのです。

おそらく、このようなことから朝ご飯のかわりとしてはバナナが良いなどと言われているのだと思います。

食物繊維も比較的多く含まれていますから、糖質が消化される速度を緩やかにすることから、ご飯のかわりになるような腹持ちを実現しているのだと思われます。

 


 

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バナナを食べて痩せるのか?

バナナダイエットとして知られているのは、朝ご飯をバナナ2本程度と水にするという「朝バナナダイエット」です。中には何本食べても効果があるとしているものもありました。

一時期テレビのバラエティ番組でその効果が紹介されたことから、だいぶ注目され反響があったようです。その放送があってしばらくの間はスーパーでバナナが売り切れ状態が続いたそうです。

たしかに上の成分表を見てみると、カロリーは86kcalしかありません。これは、主食とする米やパンなどと比較すると大分低い数字になります。

ちなみに食パンは264kcal、米は168kcalあります。

なおかつバナナには食物繊維も含まれていることから、ダイエットに有効だというものです。

 

あれ?米やパンには食物繊維入っていなかったですかね?

では精米とパンに含まれる栄養成分も見て見ることにしましょう。

ごはん(精白米)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 168  2,5  0,3   37,1  1  29  3  34   0,1   0,7 

 

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,02  0,012  3   0  0  0,3  0

 

食パン

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 264  9,3  4,4   46,7  500  97  295  83   0,6   0,8 

 

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 微量  0,07  0,04  32   0  0  2,3  1,3

確かに精白米と比較すると、カロリーが少ないわりには食物繊維は多く含まれています。しかし食パンと比較するとカロリーは3分の1程度ですが、食物繊維も半分程度です。

ご飯も玄米入りのものにしたり、全粒粉のパンにするなどの工夫をすれば、食物繊維は何倍にもなります。

朝は1日に必要とされるカロリーを補給する必要がありますからかなり大事な食事になります。たしかに、朝ご飯をバナナにすれば、カロリーからいったら体重は減少すると思います。

しかし、この程度の栄養補給では、体重減少と同時に仕事の効率も減少してしまうかもしれませんね。

ちなみに、成人が1日に活動するのに最低限必要とするカロリーは1500kcalだそうです。その3分の1の500kcalを朝ごはんで摂る必要があるといわれます。

 

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