春になると山菜を採りに行く人も多いと思います。
私自身子どもの頃はその辺にふきのとうやわらびが生えていても、採りたいともたいして食べたいとも思わなかったのですが、何時頃からか春の山菜が持つ独特の苦さが懐かしくなりたまに採りに行くようになりました。
山菜が持つあの独特の苦味は天ぷらでいただくと何ともいえない美味しさです。
それを食べたくなって、いざ採りに行ってみるのですがもともと生えている所を知らないわけですから、ことはそれ程簡単ではなくなかなか見つけることができません。
特にタラの芽なんかになると、細~い木をやっとの思いで見つけても木の先端を見ると既にもぎとられてしまっています。
太い木を見つけても、高くて手が届かないようなものは、幹の途中から折られて肝心の先端が無いようなものもあります。
土地の持ち主が常に監視しているわけではないですから、どうしても早い者勝ち、見つけたもの勝ちということになってしまうのでしょう。それにしても、木の太い幹を途中でくじいてしまえば木は枯れてしいますから来年以降は採ることはできません。
そこまでして採りたいという人の神経を疑ってしまいます。
それに、まだ小さくて食べるところがほとんど無いようなものであっても、「ここで採らなくてもどうせ人に採られるわけだから先に採ってしまえ・・・」となってしまい育ってないものまで採ってしまいます。
先に採られたことが悔しくて採っていった人を非難するわけではないですが、先に見つければ間違いなく自分同じことをするのだと思います。
考えて見ればいい大人が情けない話です。スーパーに行けば2~300円で売っているのに・・・・この写真のようなものが。
春の山菜の種類
地域にもよると思いますが、比較的簡単に見つけられる山菜をいくつか紹介いたします。
- タラの芽・・・山菜の大様と呼ばれます。木の頂にまっすぐ生える芽が一番おいしく、その脇や木の途中から生えるものは味が落ちます。ハウスで栽培されたものは山形、秋田、北海道等、産地は各地にあります。
- のびる・・・全国どこでも川原の土手みたいな所に自生しています。らっきょうとねぎを合わしたような山菜です。
- わらび・・・山の麓の日の当たる場所に生えています。今では有料のわらび狩りができる農園もあります。アク抜きが必要です。
- こごみ(くさそてつ)・・・シダ類。穂先が丸まっているうちが食べごろです。一株からまとまって生えます。山の湿り気があるような所に生えています。
- ぜんまい・・・シダ科。こごみ似ていますがぜんまいは茎に小さな葉が出ていません。それに、こごみと違いめったに見つけられません。アクがあります。
- ふきのとう・・・山菜の中では最も早く雪解けの時期に出てきます。フキの葉が出る前の蕾です。ほろ苦さが春を感じます。
- こしあぶら・・・タラの芽に似ていますがこちらは大木になります。山菜の女王と呼ばれ近年人気が出ています。
- よもぎ・・・何処でも生えていますが新芽を食べます。草もちに使うことで知られています。
これらの山菜は栽培されているものあります。特に、タラの芽やわらび、ふきのとう、こしあぶら、行者にんにくといった比較的人気があるものは、山形や秋田、北海道、新潟、福島、群馬、等が生産量が多い産地となっています。
まだまだ多くの種類があります。詳しく知りたい方は下記のサイトが写真つきで紹介されていますので参考にして下さい。
参照先
- 目指せ!山菜100品種 渓流の山菜図鑑 (外部リンク)
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山菜に含まれる栄養成分
上記で紹介した山菜の栄養成分を紹介致します。ただし、こしあぶらに関しては食品成分表に表記されてないので省きます。
可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一
タラの芽・生
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
27 | 4,2 | 0,2 | 4,3 | 1 | 460 | 16 | 120 | 0,9 | 0,8 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
48 | 0,15 | 0,20 | 160 | 7 | 0 | 4,2 | 0 |
のびる・生
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
65 | 3,2 | 0,2 | 15,5 | 2 | 590 | 100 | 96 | 2,6 | 1,0 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
67 | 0,08 | 0,22 | 110 | 60 | 0 | 6,9 | 0 |
わらび・生
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
21 | 2,4 | 0,1 | 4,0 | 1 | 370 | 16 | 47 | 0,7 | 0,6 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
18 | 0,02 | 1,09 | 130 | 11 | 0 | 3,6 | 0 |
こごみ(くさそてつ)・生
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
28 | 3,0 | 0,2 | 5,3 | 1 | 350 | 26 | 69 | 0,6 | 0,7 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
100 | 0 | 0,12 | 150 | 27 | 0 | 5,2 | 0 |
ぜんまい・生
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
29 | 1,7 | 0,1 | 6,6 | 2 | 340 | 10 | 37 | 0,6 | 0,5 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
44 | 0,02 | 0,09 | 210 | 24 | 0 | 3,8 | 0 |
ふきのとう・生
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
43 | 2,5 | 0,1 | 10,0 | 4 | 740 | 61 | 89 | 1,3 | 0,8 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
33 | 0,10 | 0,17 | 160 | 14 | 0 | 6,4 | 0 |
よもぎ・生
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
46 | 5,2 | 0,3 | 8,7 | 10 | 890 | 180 | 100 | 4,3 | 0,6 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
440 | 0,19 | 0,34 | 190 | 35 | 0 | 7,8 | 0 |
これを見る限りではミネラル類が豊富でほとんど似たような感じです。しかし良く見ると「よもぎ」が一番多くの量のビタミン・ミネラルが含まれているのがわかります。
よもぎはそれこそ何処にでも生えている植物です。食べ方も草もちや天ぷら位しか思い浮かびません。
しかもそれほど美味しいとも感じませんでしたが、これを見ると他の野菜に比べてもかなり栄養価が高いものだと思います。是非今度は、山菜を採りにいったときにはよもぎにも注目してみて下さい。
それぞれに特出してる成分だけを見てみると下記のようになります。
- タラの芽・・・リン・カリウム・葉酸
- のびる・・・カリウム・カルシウム・ビタミンA・ビタミンC
- わらび・・・ビタミンB2
- こごみ(くさそてつ)・・・ビタミンA・食物繊維・葉酸
- ぜんまい・・・葉酸
- ふきのとう・・・カリウム・カルシウム
- よもぎ・・・カルシウム・カリウム・リン・葉酸・ビタミンA・食物繊維
山菜の食べ方
他の野菜と大きく違うのはアクが強いことです。しかしこのアクが山菜の魅力であるともいえます。
そのまま食べられるものも多いですが、わらびやぜんまい、等はアク抜きをしなければ美味しく食べることはできません。
アクの抜き方は下記のようになります。
わらび・ぜんまいのアク抜き方法
鍋に水を入れ沸騰させ重曹を入れます。
それにわらびを全部つかるように入れ、半日以上おけばアクは抜けます。後は水で洗うだけです。
良く食べられる山菜料理
ここで紹介したものでは、わらびとぜんまい以外は天ぷらが一番一般的だと思います。
他の食べ方としては、酢味噌和えとかゴマ味噌和え、炒め物、煮物、酢の物、おひたし、味噌汁の具等が挙げらるでしょう。
簡単ですが種類別に合いそうな料理を挙げましたのでご覧下さい。
- タラの芽・・・天ぷら・酢味噌和え・おひたし
- のびる・・・生でみそをつける・天ぷら・酢味噌和え
- わらび・・・おひたし・炒め物・煮物・和え物・味噌汁・酢の物
- こごみ・・・天ぷら・和え物・パスタ・炒め物・おひたし・酢の物
- ぜんまい・・・おひたし・和え物・煮物
- ふきのとう・・・天ぷら・味噌和え・おひたし
- よもぎ・・・草もち・天ぷら・パスタ
- こしあぶら・・・天ぷら・おひたし・煮物・和え物
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