ぜんまい

ぜんまい

ぜんまいはゼンマイ科の多年生植物。 多年生植物とは複数年に渡り生存する植物のこと。
胞子によって増えるシダ植物の仲間で、春を代表する山菜の一つでもあります。

大きなものは1m程度まで育ちますが、食用とするのは新芽が渦巻状になっている20~30cm程度のもの。
湿気があるような山野に生えてきます。ほぼ全国に分布しますが、今ではその数は各地で少なくなっているようです。

ぜんまいの産地

北海道から九州に至るまで、全国の山野に分布しています。
ただ、名産地と言えば岩手、秋田、山形といった東北地方が挙げられます。

ぜんまいの採り方・見つけ方

まず山歩き、沢歩きに適した服装をしなければなりません。軍手も忘れずに。
時には、沢の深さが膝付近まであるような所を渡らなければならないためウエダー(胴長靴)を持って行くようにしましょう。

ぜんまいは沢の斜面のような所に比較的多く自生しています。しかも急斜面には太い茎のものが生えています。
斜面は滑りやすいところも多いので、滑りにくい足袋等に履き替えなければ危険です。

ぜんまいは「オス」と「メス」に分けて呼ばれています。
見分け方は、先端の渦巻きが膨らんでいるのがオス、平たいのがメスです。

採取するにはメスのほうです。
オスのほうは「胞子葉」というもので、これを採ってしまうと翌年から増えません。又、メスのほうは光合成を行う「栄養葉」というものですから、1本か2本残すようにします。
ぜんまいは一株から5~10本程度出ていますから、それを全て採ってしまうと枯れてしまうこということになります。

ぜんまいのアク抜き

ぜんまいはアクがある山菜です。
一般的なアク抜き方法としては、沸騰した湯に木炭か重曹をぜんまいと一緒に入れ煮ます。
落し蓋をして1分程煮たら火を止めて一晩おいて、次の日に水洗いします。

乾燥ぜんまいのアク抜き

アク抜きしたもを乾燥させて保存するのが一般的ですが、スーパー等で売られているものはそのまま干したものが多く出回っています。
そのため戻してアク抜きをしなければなりません。

まず乾燥したものを洗ってよごれを落とします。
たっぷりのお湯を沸騰させきれいにしたぜんまいを入れ茹でます。
煮ていると湯が黒くなります。何回か水を取り替え茹でると色が澄んできます。そうしたらアクは抜けていますので後は水にさらして出来上がりです。

ぜんまいの食べ方・料理

一般的には煮物や和え物、炒め物、等でアレンジして利用されます。
良く食べられる煮物としては、油揚げと糸こんにゃく、人参を細めに切り醤油と砂糖、みりん、だし汁で煮たものがあります。

ぜんまいに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

干しぜんまい・乾燥

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 293  14,6  0,6  70,8  25  2200  150  200  7,7  4,6
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 59  0,10  0,41  99  0  0  34,8  0,1

干しぜんまい・ゆで

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 29  1,7  0,1  6,8  2  19  20  16  0,4  0,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 1  0  0,01  1  0  0  5,2  0

栄養成分の詳細
ぜんまいに多く含まれる栄養成分。

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ぜんまいの効能

干したものは上記のように豊富なミネラル、ビタミンを含みます。食物繊維もかなり多く含んでいます。
茹でることでそのほとんどは抜けてしまいますが、それでも食物繊維は比較的多く含まれているほうです。

食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を正常にする働きがあります。

ぜんまいの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・春から初夏
  • 理想的な保存方法・・・乾燥
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1ヶ月以上は保存が可能

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