パイナップルは熱帯パイナップル科の多年草です。
多年草とは複数年に渡り生存する植物のことで、その逆に一年で枯れてしまうものは一年草と呼ばれます。
果実はパイナップルとかパイン、パインアップル等と呼ばれますが、植物としてはアナナスと呼ぶこともあります。
又、「Dole」のロゴで知られる「ドール・フード・カンパニー」というアメリカの多国籍企業では、収穫時にカットした葉を再利用して新しいパイナップルを作っており、「エコパイン」の名称で既に販売されています。
ブラジルやパラグアイを流れるパラナ川やパラグアイ川の流域を含む熱帯アメリカ原産のトロピカルフルーツです。
最初はこの地の先住民(トゥピ語族)が栽培していたらしく、その後ヨーロッパ人やコロンブスにより世界各地に徐々に広まっていったそうです。
日本には小笠原諸島の父島に1830年に伝来し、1845年にはオランダ船が長崎へ持ち込んだ記録もあるとのこと。
日本には1830年東京の小笠原諸島・父島に初めて植えられたが、1845年にオランダ船が長崎へもたらした記録もある。
パイナップルの産地
輸入物が多いのですが、生産量が多いのはタイ、ブラジル、コスタリカ、ナイジェリア、ケニア、メキシコ、フィリピン、インドネシア、インド、中国等です。
日本では主に沖縄の八重山諸島(石垣島や西表島)や本当の北部(ヤンバル)等で生産されています。これは平均気温22度という亜熱帯の気候が栽培人適しているからです。
パイナップルの品種・種類
パイナップルには幾つかの品種があります。
- ボゴールパイン・・・スナック菓子のようにちぎって食べれることからスナックパインとも呼ばれます。葉に棘があり糖度が高く芯まで食べられるのが特徴です。
- スムース・カイエン・・・世界各地で最も生産されています。「N67-10」という品種に属するもので酸味と甘味のバランスがとれたパイナップルです。
- サマーゴールド・・・クリームパイン「McGregor ST-1」を交配して作られたもので、2004年に登録された品種。
- ピーチパイン・・・桃の香りがするパイン。ソフトタッチという品種で重さは500g前後と小さく、芯も食べられます。沖縄ではミルクパインとも呼んでいます。
- ゴールデンパイン・・・デルモンテ社が改良して作った品種。スムースカイエンの仲間で糖度が高いためジュースにも使用されます。
- ハニーブライト・・・2001年に登録された品種。ボゴールパイン(スナックパイン)に似ていますが葉に棘がありません。
- スウィーティオパイナップル・・・主産地はフィリピンでスムース・カイエンの仲間。「スウィーティオ」は英語の「sweet=甘い」をもとにした造語で、ドール・フード・カンパニー(ドール社)が「開発したフルーツやデザートのブランドです。
- 芳香パイン・・・「香水パイン」と言われるほど香りが良い品種。台湾が原産で手でちぎって食べられます。高知県でも栽培されています。
パイナップルの選び方
葉が付いているものは緑色が鮮やかなもの。形は変形しておらず尻に向けて太くなっているもの。傷がなく持ち重りするもの。香りが良いもの。
パイナップルの食べ方・レシピ
ナイフで切る場合は葉の部分と尻のほうを切り落とします。
それを食べやすいサイズとなる6等分に縦切りにし、一つずつ芯の部分と皮を切り落とします。
残った実のところは食べやすい大きさに切り分けます。
切った物は生で食べたり中華料理の酢豚やエスニックチャーハン等で利用されます
他の食べ方ではジュースやシャーベット、ジャム、スムージー、等。
パイナップルに含まれる栄養成分
可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一
パイナップル
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 |
Kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | mg | mg |
51 | 0,6 | 0,1 | 13,4 | 微量 | 150 | 10 | 9 | 0,2 | 0,1 |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸 | ビタミンC | コレステロール | 食物繊維 | 食塩相当量 |
μg | mg | mg | μg | mg | mg | g | g |
3 | 0,08 | 0,02 | 11 | 27 | 0 | 1,5 | 0 |
栄養成分の詳細
チェリモヤに多く含まれる栄養成分。
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パイナップルの効能
ビタミンCは抗酸化作用で生活習慣病を予防する効果が期待できます。
カルシウムが以外に含まれていますが、これは骨や歯を丈夫にする働きの他に、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きをしています。
食物繊維は乳酸菌などの有益菌を増やして腸内環境を改善する効果があります。
パイナップルの旬と保存方法
- 食べると良い時期(旬)・・・輸入ものは通年(沖縄産は夏)
- 理想的な保存方法・・・頭の部分を逆さかにすることで甘味が全体に廻ると言われます。大きなものは切り分け新聞紙等につつみ冷蔵庫の野菜室へ保存。
- 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・できるだけ早めに食べる