トウモロコシ・南蛮毛

南蛮毛

トウモロコシはイネ科の一年草です。
米、小麦とともに世界三大穀物と呼ばれ、食料や家畜の飼料、油、燃料(バイオエタノール)等で使われます。

「南蛮毛(なんばんもう)」とは、トウモロコシのヒゲを生薬にしたものです。
カリウム塩が含まれているため利尿作用があります。

トウモロコシの利用法と効能・メニュー

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トウモロコシの豆知識

  • 学名・・・Zea mays
  • 和名・・・トウモロコシ(玉蜀黍)
  • 英名・・・メイズ(maize
  • 別名・・・コーン
  • 分類・・・イネ科トウモロコシ属
  • 原産地・・・中南米
  • 主産地・・・アメリカ、中国、ブラジル、メキシコ、インドネシア、インド、等

日本の産地

スーパー等で通常売られている甘味種は北海道、千葉県、茨木県、群馬県、長野県、山梨県、等が産地となっています。
家畜の飼料などで使われるトウモロコシは、そのほとんどをアメリカから輸入しています。

トウモロコシ・南蛮毛の利用法・効果・効能

利用されるのは種と花柱(ひげ)。

食用

食用としては、焼いたり茹でたりしてそのまま食べることが多い。スープ・コンポタージュや、ポップコーン、コーンフレーク、バターコーン、菓子の原料などで利用されます。
含まれている栄養成分はビタミンB群やカリウム、たんぱく質、等。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 とうもろこし・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 92  3,6  1,7  16,8  微量  290  3  100  0,8  1,0
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 4  0,15  0,10  95  8 0  3,0  0

薬用

種子を乾燥させたものを煎って作る「トウモロコシ茶」には、利尿作用があるため腎機能の改善などに有効だと言われています。

雌しべの花柱(ひげ)は「南蛮毛(なんばんもう)」や「玉蜀桼蕊(ぎょくしょくきずい)」という生薬で利用されています。
利尿作用、血液低下作用、腎臓病、胆炎などに有効。

めしべの花柱(ひげ)は、南蛮毛(なんばんもう、なんばんげ)という生薬で利尿作用がある。この利尿作用は、南蛮毛に含まれるカリウム塩による。南蛮毛は、初版の日本薬局方に収載されていた利尿薬「酢酸カリウム」の代用として考え出された。

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コーラナッツ

コーラナッツ

コーラナッツはアオイ科コラノキ属の種子です。
アフリカの熱帯雨林に生育しており約125種類からなる植物の総称です。約20mにもなる常緑樹で「コラノキ・コーラノキ」とも呼ばれます。

種子は栗の実くらいの大きさ、約4cmほど。色は白か赤。
炭酸飲料のコーラはこのコーラナッツのエキスを利用したことで名前が付けられています。

コーラナッツの利用法と効能・メニュー

 

コーラナッツの豆知識

  • 学名・・・Cola
  • 英名・・・Kola nut
  • 分類・・・アオギリ科コラノキ属
  • 原産地・生育地・・・アフリカ熱帯雨林

コーラナッツの利用法・効果・効能

カフェインを含んでいるため興奮効果や、一時的に空腹感を抑えることができます。
噛み砕いて嗜好品(しこうひん)として用いられます。アフリカの部族では客などに出されることが良くあるそうです。

現在は使われていませんが、炭酸飲料のコーラはこのエキスを使ったことが名前の由来になっています。

園芸用

樹木の苗は「コーラの木」として園芸用でも販売されています。
比較的簡単に栽培できるようですが、冬場は保護が必要らしい。

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バンウコン

ばんうこん

バンウコンはショウガ科の多年草です。
草丈は10程度。地面に広がるように葉を広げ、中心が紫色をした白く小さな花を咲かせます。

ばんうこん

根茎がショウガの根に似ています。インドやインドネシア、マレーシア、タイなどで主に使われるスパイスです。

バンウコンの効能・メニュー

 

バンウコンの豆知識

  • 学名・・・Kaempferia galanga
  • 和名・・・蕃鬱金(バンウコン)
  • 別名・・・カチュールスガンディ、ケンフェリア、ケンペリア、ケンプフェリア
  • 原産地・・・マレーシア、インド、タイ
  • 産地・・・中国、東南アジア、南インド、マレー半島

バンウコンの利用法・効果・効能

根茎を食用、薬用に利用されます。

  • 食用・・・カレーの原料やインド料理、インドネシア(ジャワ・バリ)料理、タイ料理、中国料理などで使われます。
  • 薬用・・・漢方では粘膜の炎症や呼吸疾患などに処方されるらしい。生薬名は「三奈(サンナ)」。

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コンフリー

ヒレハリソウ

コンフリーとは、ムラサキ科の多年草「ヒレハリソウ」の英名です。
草丈は約1m、紫色で釣鐘状の花を初夏に咲かせます。

ヨーロッパから西アジアが原産地とされ、古くは根や葉を抗炎症薬や関節炎、打撲などの外用薬に使われてきたそうです。
日本には明治時代に家畜の飼料や薬用として利用されてきました。

ただ、含まれている成分に毒性があるため食品としての販売は禁止されています。

 コンフリーの利用法と効能・メニュー

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コンフリーの豆知識

  • 学名・・・Symphytum officinale
  • 和名・・・ヒレハリソウ(鰭玻璃草)
  • 別名・・・ニットボーン(骨接ぎ)
  • 分類・・・ムラサキ科ヒレハリソウ科
  • 原産地・・・ヨーロッパ、西アジア

コンフリーの利用法・効果・効能

ニットボーン(骨接ぎ)とも呼ばれているのは関節炎や骨折、切り傷などに効果があったからだと言われます。
又、胃潰瘍や大腸炎などに利用することもあったようです。

成分には肝毒性があるピロリジジンアルカロイドが含まれています。
特に根の濃度が高く、胎盤を通じて胎児への影響も報告されているそうです。

厚生労働省は2004年6月に食品としての販売を禁止しています。

厚生労働省は、2004年6月14日、コンフリーを含む食品を摂取して肝障害(肝静脈閉塞性疾患で、主に肝臓の細静脈の非血栓性閉塞による肝硬変又は肝不全及び肝臓癌)を起こす例が海外で多数報告されているとして、摂取を控えるよう注意を呼びかけると共に、2004年6月18日食品としての販売を禁止した。加熱によって、毒性が軽減されるというデータはない 。

この症状は、ピロリジジンアルカロイドのエチミジン(echimidine)によって引き起こされる。最も濃度が高いのは根である。シトクロムP450によるアルカロイドの体内変換が原因と考えられ、急性毒性が有るほか胎盤を通じた胎児(新生児)への影響が報告されている。

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フキタンポポ・コルツフット

コルツフット

フキタンポポはキク科の多年草です。
多年草とは複数年にわたり生存する植物のことで、これに対して発芽から枯れるまで1年で完結するものは「一年草植物」と呼ばれます。

花は同じキク科のタンポポに色・形ともに似ています。
ただ、葉がフキに似ていることからこの名前が付いたようです。

フキタンポポの利用法と効能・メニュー

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フキタンポポの豆知識

  • 学名・・・Tussilago farfara
  • 英名・・・Coltsfoot
  • 別名・・・コルツフット、カウフォート、カントウ
  • 生薬名・・・款冬花(かんとうか)
  • 分類・・・キク科フキタンポポ属
  • 原産地・・・地中海沿岸から中国

自生地

フキタンポポは日本の山野には自生していません。明治時代に中国のほうから渡来したようです。
自生している地域はヨーロッパ、インド、中国、北アフリカなど。

フキタンポポの利用法・効果・効能

利用する部分は花、葉、茎。園芸用、薬用として利用されます。

  • 園芸用・・・全体的には福寿草に似ています。そのため正月向けの花として販売されることもあります。鉢植えや露地植え、花壇など。
  • 薬用・・・葉は款冬花(かんとうか)という生薬です。鎮咳去痰作用があります。他は健胃作用、胸焼け防止など。

含まれる成分

葉にはピロリジジンアルカロイドという物質が含まれています。これには肝毒性があります。肝中心静脈血栓症や肝癌を引き起こすこともあるそうです。

過去には妊娠中の母親がフキタンポポ茶を飲んだことで乳児に深刻な肝臓の問題を引き起こした例もあるとか。
飲用する場合は規定量を守ることが必要です。

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現の証拠(ゲンノショウコ)

ミコシグサ

ゲンノショウコはフロウソウ科の多年草です。
「煎じて服用すれば現に効く証拠」ということで、和名で「現の証拠」と呼ばれるほど知られた植物です。
江戸時代から民間薬として利用されており日本を代表する民間薬です。
日本では北海道から九州までの山野で見られます。
草丈は30~40cm。花色は2色、西日本では紅紫色の種類が多く、東日本では白紫色の種類が多い。夏に花を咲かせます。

ゲンノショウコの利用法と効能・メニュー

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ゲンノショウコの豆知識

  • 学名・・・Geranium thunbergii
  • 別名・・・ゲンソウ(玄草)、ミコシグサ(神輿草)、ネコノアシグサ(猫足草)、イシャイラズ(医者いらず)、タチマチグサ(たちまち草)、イシャナカセ(医者泣かせ)、等
  • 分類・・・フロウソウ科フロウソウ属
  • 原産地・産地・・日本、台湾、朝鮮半島、中国大陸

3大民間薬

以下の植物が「3大民間薬」と呼ばれます。

  • ゲンノショウコ・・・フロウソウ科の多年草。整腸作用があることで知られる。
  • ドクダミ・・・ドクダミ科の多年草。生薬名は「十薬」。利尿作用や動脈硬化の予防に有効とされる。
  • センブリ・・・リンドウ科の二年草。生薬名は「当薬」。胃腸虚弱、下痢、腹痛などに有効とされる。

ゲンノショウコの利用法・効果・効能

タンニンを多く含んでいるため、抗炎症作用や抗菌作用などがあります。
利用する部分は根、花、茎、葉。濃い目に煎じて飲用することで下痢に効き、薄めれば便秘に効くと言われます。

タンニンとは

タンニンとは、多数のフェノール性水酸基を持つ芳香族化合物です。タンニンは緑茶や紅茶、ほうじ茶、コーヒーなどの渋みのもととなる成分です。
茶葉に含まれるタンニンの85%以上はカテキン類で、抗酸化、殺菌作用があります。

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月桃(ゲットウ)

げっとう

ゲットウはショウガ科の多年草です。
漢字では「月桃」。台湾の現地名であり、蕾が桃のような形をしていることから名前が付いたようです。
熱帯から亜熱帯アジアに分布しており、日本では沖縄に広く自生しています。

根茎や種子は薬用、葉は食用として利用も可能。観賞用の植物としても栽培されています。

ゲットウの利用法と効能・メニュー

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ゲットウの豆知識

  • 学名・・・Alpinia zerumbet
  • 別名・・・沖縄では地域によりサンニン、サニン、サニ、サヌイン、サネン、ムチガシャ、ムチザネン、マームチハサーとも呼ばれる
  • 分類・・・ショウガ科ハナミョウガ属
  • 原産地・・・東南アジア、インド南部
  • 日本の産地・・・沖縄、南西諸島、九州南部、小笠原諸島

別種、変種

  • ハナソウカ・・・「花想花」。ゲットウとも呼ばれている。大東諸島原産の大型の品種。
  • キフゲットウ・・・葉に黄色の模様が入ってる品種。主に園芸・観賞用。

ゲットウの利用法・効果・効能

利用される部分は、葉、根茎、種、花。

  • 食用・・・沖縄では餅を包むとき葉を使います。餅は「鬼餅(チーチー)」と呼ばれ、健康・長寿の祈願として食べらます。葉には殺菌作用と防腐作用があるらしい。
  • 薬用・・・葉から抽出した精油は防虫効果があるようです。アロマオイルとしても利用されています。種子は乾燥させて整腸・健胃薬としても利用。

ゲットウ茶

葉は乾燥させ細かくカットすればお茶として飲用できます。
ポリフェノールなどが含まれていると言われます。整腸作用や消化不良、美肌効果が期待できます。

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クローブ・チョウジ

チョウジ

クローブとは、フトモモ科の植物である「チョウジノキ」の蕾(花蕾)を乾燥させた香辛料です。
チョウジノキは熱帯雨林原産の常緑樹です。20年で10m位に成長し、蕾は7・8年頃から収穫可能。

蕾が釘の形に似ていることことで、中国では釘と同義語である「丁」を使い「丁香」、「丁子」の名があてられているそうです。
日本でも漢名に従い「丁子(ちょうじ)」、「丁香(ちょうこう)」と呼ばれています。

クローブの効能・メニュー

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クローブの豆知識

  • 学名・・・Syzygium aromaticum
  • 和名・・・チョウジ(丁字)、チョウコウ(丁香)
  • 別名・・・百里香
  • 分類・・・フトモモ科フトモモ属
  • 原産地・・・インドネシアルモッカ諸島
  • 主産地・・・インドネシア、スリランカ、マダカスカル、ドミニカ、ペナン、等

フトモモ科の植物とは

2枚の初期葉もしくは子葉をもつ植物「双子葉植物」に属する科の植物の総称。
300種以上あり130~150属に分けられています。

ほとんどが熱帯や亜熱帯地域に分布。日本では「アデク」という植物が南西諸島や小笠原諸島に自生している。
利用価値のあるものはユーカリ、グァバ、クローブ、等。

利用価値のあるものとしては、ユーカリのほか、熱帯果樹のグアバ、レンブ、フトモモ、フェイジョア、ジャボチカバ、ピタンガなど、香辛料のチョウジ(クローブ)、オールスパイスなどのほか、鑑賞用に栽培されるギンバイカ(ミルテ)、ギョリュウバイ、テンニンカやブラシノキを含む。

クローブの利用法・効果・効能

クローブを利用していた歴史は古く、中国やインドでは紀元前から殺菌、消毒剤に使用されていたらしい。
古代中国では役人が皇帝の前に出るときは、クローブを口に含み口臭消しなどに使われていたという記録が残っています。

食用としての利用法は香辛料として肉料理やカレーなどに使われます。ドイツではパン生地に加えることもあるそうです。
芳香健胃剤として生薬としても利用されています。下痢や胃腸の冷え、嘔吐、などに効能があるとも言われます。

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グレープシード・グレープシードオイル

グレープシード

グレープシードとはブドウの種を搾って作られるオイルです。
ワインを作る過程で残るブドウの種子を乾燥させてから挽いてから圧搾されます。

コレステロール0のオイルとして食用で利用されていますし、アロマテラピーのキャリアオイル、ボディマッサージ用のオイルでも使われます。
ヨーロッパでは古くから調理油として利用されているようです。

 グレープシードの効能・メニュー

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グレープシードの豆知識

  •  学名・・・vitis vinifera(ヨーロッパブドウ)
  • 分類・・・ブドウ科ブドウ属
  • 原産地・・・南西アジア、ヨーロッパ、イラン東北部、他

グレープシードの利用法・効果・効能

オイルの主成分はリノール酸とオレイン酸。特徴として風味は無味無臭、なめらかで滑りが良い。
コレステロールや「トランス脂肪酸」は含んでおらずポリフェノールやビタミンEなどを多く含んでいるので、抗酸化作用、ホルモン向上作用などが期待できます。
トランス脂肪酸は、一定量を摂取すると悪玉コレステロールが増加し心臓疾患のリスクを高めます。天然の植物油にはほとんど含まれていません。

リノール酸とオレイン酸の働き

リノール酸体内で合成できない必須脂肪酸です。リノール酸はコレステロールを肝臓に閉じ込めて血中のコレステロール値を下げる効果や動脈硬化の予防効果があります。しかし、HDLコレステロールまで減らしてしまいますから、とりすぎた場合は逆にコレステロールを増やしてしまうということになってしまいます。又、酸化しやすい欠点もあるので過剰摂取には注意が必要です。

オレイン酸は優れた脂肪酸で、酸化することでできる「過酸化脂質」を作りにくい性質をもっています。特にオリーブオイルは酸化に対する高い安定性をもっており、がんを抑制する効果が大きいとされます。

 

食用としての利用法は、揚げ物や炒め物のオイル、サラダのドレッシング、ソテーのソース、等。多くの料理に使うことができます。
化粧品の原料やアロマのキャリアオイル、マッサージオイルとしても利用されます。

キァリアオイルとは

アロマテラピーにおいて、エッセンシャルオイル(精油)を希釈するための植物油。

キャリアオイルは、アロマセラピーにおいて、主に精油(エッセンシャル・オイル)を希釈するための植物油である。マッサージオイルを作る際に使われる二次的原料と言うことができる。エッセンシャルオイルは基本的に非常に高濃度であって希少であり、原液のままでは強すぎて皮膚に直接使用することができない。

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グリーンティー

グリーンティー

グリーンティーは日本茶の総称です。
茎や葉を釜炒りした後、乾燥させたものが飲料用などで利用されます。

原産地は中国の東南部から南部と言われます。
日本には奈良時代に伝来した可能性が強いと考えられています。

 グリーンティーの効能・メニュー

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グリーンティーの豆知識

  •  学名・・・Camellia sinensis
  • 和名・・・チャノキ(茶の木)、チャ(茶)
  • 分類・・・ツバキ科ツバキ属
  • 原産地・・・中国南部および東南部
  • 日本の産地・・・静岡、京都、三重、鹿児島、宮崎、等

 アッサムチャ

日本で栽培されている品種は1m前後の常緑低木です。
アッサムチャは10m以上にもなる高木で葉が大きいのが特徴です。インドやスリランカなどで栽培されている変種です。

グリーンティーの利用法・効果・効能

多く含まれる成分は「カテキン」です。
カテキンには抗酸化作用、抗菌作用、抗ウィルス作用などがあります。

ビタミンCも含まれています。
風邪の予防や肌の老化(アンチエイジング)などに有効です。

お茶は飲料用や和菓子・洋菓子の原料としても利用されます。

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