手述べ素麺・手述べ冷麦

素麺

小麦粉を主体とした生地を、よりをかけながら引き延ばして乾燥、熟成させて作ります。
機械で作る麺に比べ製造工程に手間がかかるので、一般的には値段が高くなります。

冷麦と素麺の違いは太さです。
素麺が直径1,3mm未満に対して、冷麦は直径1,3mm以上~1,7mm未満です。

産地

手述べ素麺の産地は主に西日本にあります。冷麦は関東以北が一般的。

  • 香川県・・・小豆島手延べ素麺。日本三大素麺の一つ。
  • 兵庫県・・・「揖保乃糸(いぼのいと)」。兵庫県手延素麺協同組合が有する手延素麺の商標。日本三大素麺の一つ。
  • 奈良県・・・三輪素麺。、奈良県桜井市を中心とした三輪地方で生産されている素麺。日本三大素麺の一つ。
  • 長崎県・・・島原手延べ素麺。長崎県南島原市一帯で作られている。
  • 山口県・・・「菊川の糸」。山口県下関市菊川町で昔から作られている素麺。

食べ方

冷やしても温めても良い。
冷やし素麺、流し素麺、にゅうめん、ソーメンチャンプル、中華風、パスタ風、等。

手述べ素麺・手述べ冷麦に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

手述べ素麺・手述べ冷麦(乾燥)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 342  9,3 1,5  68,9  2300  110  20  70 0,6  0,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,06  0,02  10  0  0  1,8  5,8

手述べ素麺・手述べ冷麦(ゆで)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 127  3,5 0,6  25,5  130  5  6  23  0,2  0,1
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,03  0,01  2  0  0  1,0  0,3

栄養成分の詳細
手述べ素麺・手述べ冷麦に多く含まれる栄養成分。

 

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手述べ素麺・手述べ冷麦の効能

手延べでないものと比べるとナトリウムが多い。

ナトリウムは、カリウムとともに細胞内外の物質交換や細胞の浸透圧、水分調節、体液のph、神経の刺激伝達、心筋の弛緩を促すなど多くの働きをしています。
ただし慢性的な摂り過ぎは生活習慣病をまねく恐れがあります。目標摂取量としては、成人で1日あたり6g以下が理想とされます。

手述べ素麺・手述べ冷麦の保存方法

  • 理想的な保存方法・・・常温・冷蔵
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1年以上

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そうめん・ひやむぎ

こうめん

素麺も冷麦も小麦粉から作る麺の一種です。
熟成させた麺を引き延ばして作る「手述べ素麺・手述べ冷麦」、機械で製造する「機械麺」に分類されます。

そうめん・ひやむぎの違い

違いは太さ。日本農林規格で「機械麺」の太さが決められています。

  • 素麺・・・直径1,3mm未満
  • 冷麦・・・直径1,3mm以上~1,7mm未満
  • うどん・・・直径1,7mm以上

そうめん・ひやむぎの産地

日本三大素麺というものがあります。

  • 播州素麺・・・兵庫県
  • 三輪素麺・・・奈良県
  • 小豆島素麺・・・香川県

そうめん・ひやむぎの食べ方・料理

どちらも夏の暑い日に清涼感を求めて食べられます。
冷やし素麺や流し素麺は一般的。温めて食べても美味しい。各地に名物素麺があります。

冷麦は主に関東以北で食べられているようです。
山梨県の「おざら・おだら」は冷麦に近い太さ。冷やした麺を暖かい汁につけて食べる郷土料理です。

そうめん・ひやむぎに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

そうめん・ひやむぎ(乾燥)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 356  9,5 1,1  72,7  1500  120  17  70 0,6  0,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,08  0,02  8  0  0  2,5  3,8

そうめん・ひやむぎ(ゆで)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 127  3,5 0,4  25,8  85  5  6  24  0,2  0,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,02  0,01  2  0  0  0,9  0,2

栄養成分の詳細
そうめん・ひやむぎに多く含まれる栄養成分。

 

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そうめん・ひやむぎの効能

乾燥させたものは栄養価が高い。特にミネラル類は豊富です。
ただ、食べるときは茹でるので成分はかなり減少します。栄養価より、夏場食欲が減退したときに有効な食材です。

そうめん・ひやむぎの保存方法

  • 理想的な保存方法・・・常温・冷蔵
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・乾燥させたものは1年以上

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うどん

うどん

うどんは小麦粉を練って長く伸ばし食べやすい長さに切った麺類です。
素麺や冷麦より太さと幅があります。

名物うどん

日本各地に名物となるうどんが数多くあります。下記はその一部です。

  • 稲庭うどん・・・秋田県南部の延べ製法の干しうどん。
  • 吉田のうどん・・・山梨県富士吉田市の名物うどん。腰が強いことで知られる。
  • 讃岐うどん・・・四国・香川県のうどん。香川県は一人当たりのうどん消費量は日本一。
  • ほうとう・・・山梨県の名産品・郷土料理。味噌仕立ての汁にかぼちゃや根菜、豚肉などを入れる。
  • 水沢うどん・・・群馬県渋川市伊香保町水沢付近で食べられているうどん。
  • 五島うどん・・・長崎県五島列島の名産うどん。五島産の椿油が手述べの際の粉の代わりに使われている。
  • きしめん・・・愛知県の名物。幅が広く薄い。
  • 氷見うどん・・・富山県氷見市周辺の名物うどん。

日本三大うどん

讃岐うどんと稲庭うどん。これに水沢うどんか五島うどん、氷見うどん、きしめん、のいずれかが入ります。

うどんの食べ方・料理

各地に名物料理となるうどんもありますし、様々な食べられ方をしています。
たぬきうどん、きつねうどん、月見うどん、肉うどん、天ぷらうどん、釜揚げうどん、ぶっかけうどん、ざるうどん、カレーうどん、カレー南蛮、うどんカルボナーラ、味噌煮込みうどん、うどんすき、鍋焼きうどん、等々多くの料理があります。

うどんに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

うどん・生(きすめん・ひもかわうどん含む)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 270  6,1 0,6  56,8  1000  90  18  49 0,3  0,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,09  0,03  5  0  0  1,2  2,5

うどん(ゆで)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 105  2,6 0,4  21,6  120  9  6  18  0,2  0,1
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,02  0,01  2  0  0  0,8  0,3

栄養成分の詳細
うどんに多く含まれる栄養成分。

 

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うどんの効能

生はナトリウムが目立ちますがゆでると10分の1ほどになっています。ただ、その分他の栄養成分も減少しています。
以前香川県が糖尿病患者数が日本一になったことでうどんの食べすぎ(糖質の摂り過ぎ)が原因ではないかと騒がれました。これは因果関係が証明されていないのでうどん自体に問題があるわけではないようです。

うどんの保存方法

  • 理想的な保存方法・・・・冷蔵・冷凍
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷蔵で1週間前後、冷凍で1ヶ月が目安

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大麦

大麦

大麦は中央アジア原産のイネ科の植物です。
穂は穀物、若葉は青汁、麦芽は酒類の製造に使用されます。

大麦と小麦の違い

名前は実の大きさを表してはいません。
大麦(だいばく)を訓読みしたものがオオムギです。

用途が違います。
小麦は主にパンの原料となり、大麦はご飯に混ぜて食べられます(麦ご飯)。これはグルテンの量や吸水率が影響しています。

 大麦の品種

  • 六条大麦・・・一般的な大麦。ご飯に混ぜて食べられる。穂に小花が6条ずつ並んでつく。関東以北で主に栽培されている。
  • 二条大麦・・・ビール醸造用になる品種。ビールムギとも呼ばれる。穂に小花が2条ずつ並んでつく。四国・中国・九州などの西日本で栽培されている。
  • 裸麦(ハダカムギ)・・・実の部分と皮が簡単に剥がれるという特徴を持つ品種。六条性の品種が多い。

 大麦の食べ方・利用法

品種により味噌や醤油、などの加工食品にも利用されています。麦芽はビールやウイスキーの原料。若葉は健康食品として青汁などで利用されています。
一般的にはご飯に混ぜて食べます。長いもや自然薯をかけて食べる麦とろご飯は代表的な食べ方。

大麦に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

大麦(七分つき)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 341  10,9 2,1  72,1  2  220  23  180  1,3  1,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,22  0,07  17  0  0  10,3  0

大麦(押し麦)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 340  6,2 1,3  77,8  2  170  17  110  1,0  1,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,06  0,04  9  0  0  9,6  0

栄養成分の詳細
大麦に多く含まれる栄養成分。

 

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大麦の効能

ミネラルや糖質も多く含まれているのですが特出しているのは食物繊維です。
食物繊維は排便作用や整腸作用などがあります。結果的に生活習慣病の予防に繋がります。

カルシウムも穀物の中では多いほうです。
カルシウムは骨は歯を丈夫にするだけでなく、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きをしています。

大麦の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・地域による
  • 理想的な保存方法・・・・冷暗所
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・長期保存が可能

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アマランサス

あまらんさす

アマランサスとは、南米が原産地とされるヒユ科の植物です。種子が穀物になります。
ヒユ科にはケイトウ(鶏頭)等の観賞用植物がありますがアマランサスとは同科ですが別属です。

アマランサスの産地

古代南米のインカ帝国では重要な作物だったようです。
日本には江戸時代に伝来したとされます。現在では岩手県や秋田県、長野県、山形県、等で栽培されています。

アマランサスの食べ方・料理

他の雑穀同様白米と炊いて食べられます。
サラダや和え物、煮物、パスタ等、様々な料理に利用できます。

アマランサスに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

アマランサス

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 358  12,7 6,0  64,9  1  600  160  540  9,4  5,8
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 微量  0,04  0,14  130  0  0  7,4  0

栄養成分の詳細
アマランサスに多く含まれる栄養成分。

 

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アマランサスの効能

雑穀を含む穀物の中でもトップクラスの栄養価を誇ります。
特に凄いのはカルシウム。これは穀物の中ではダントツの量が含まれています。

カルシウムは骨や歯を丈夫にする働きの他に、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きをしています。

カルシウムの不足が慢性的に続くと骨粗鬆症の原因になるといわれます。1日の摂取基準の目安としては成人男性で650~800mg、成人女性は650mg。上限は2,300mgです。過剰摂取は、泌尿器系結石を起こします。又、鉄や亜鉛、マグネシウムなどの他のミネラルの吸収を阻害することになります。

アマランサスの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・地域により違う
  • 理想的な保存方法・・・・高温多湿、直射日光を避け常温で保存
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・長期保存が可能(約1年)

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ライ麦

麦

ライムギもイネ科の植物です。日本名は英名の「rye」が名前の由来となっています。
原産地は小アジア(アジアの西端)という説が有力とのこと。日本には明治初期ごろにヨーロッパから導入されたそうです。

別名は黒麦やライ。
学名はSecale cereale。「セーグル」という商品名をパン等に付けています。

ライ麦の産地

国内では北海道。
寒冷地や痩せた土壌でも育つため世界各地で栽培されています。ただ、生産量は減少しているらしい。

寒冷を好みやせた土壌でも生育するため、東部、中部、北部ヨーロッパやロシアなど高緯度地帯で広く栽培される。主要なライ麦生産地帯はドイツからポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、リトアニア、ラトビア、及び北部ロシアへと続く。また、カナダ、アメリカ、アルゼンチン、ブラジル、中国北部でも栽培される。2005年の最大生産国はロシアで、以後ポーランド、ドイツ、ベラルーシ、ウクライナと続く。しかし、需要の減退によってライ麦の生産量は減り続けている。

引用元:wikipedia

ライ麦の食べ方・利用法

ライ麦パンが一般的。

ライ麦に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

ライ麦(全粒粉)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 334  12,7 2,7  70,7  1  400  31  290  3,5  3,5
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,47  0,20  65  0  0  13,3  0

ライ麦(ライ麦粉)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 351  8,5 1,6  75,8  1  140  25  140  1,5  0,7
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,15  0,07  34  0  0  12,9  0

栄養成分の詳細
ライ麦に多く含まれる栄養成分。

 

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ライ麦の効能

雑穀の中でもかなり栄養価が高い。
特に全粒粉のほうはミネラル類も豊富ですが、ビタミンB群、食物繊維も豊富に含まれています。

全粒粉とは表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にしたもの。歩留り100%のもの。

ライ麦の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・地域による
  • 理想的な保存方法・・・・冷暗所(粉は冷蔵も)
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・長期保存が可能(約1年)

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ひえ(稗)

ひえ

ひえ(稗)もイネ科の植物。ヒエ属の一年生植物です。
最大の特徴は寒冷地でも栽培できること。「冷え(ひえ)」が名前の由来になったとも言われます。

ひえの野生種

ひえには野生種と栽培種があります。
野生種は田畑などに自生し雑草として扱われています。

  • イヌビエ・・・水田や荒地など何処にでも生育する雑草。ヒメイヌビエ、ケイヌビエといった種類がある。
  • タイヌビエ・・・主に水田とその周辺に生育する雑草。イヌビエより少し穂が大きい。

ひえの産地

原産地は東アジアらしい。
主な産地は岩手県、青森県、北海道、栃木県、等。特に岩手県は全国でもトップクラスの生産量がある。

ひえの食べ方・利用法

ひえも昔は主食として食べられていました。
ひえはうるち種が主流。ごはんに混ぜて炊いたり、おかゆ、炊き込みご飯、スープ、等。雑穀レシピで検索するとたくさん出てきます。

ひえに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

ひえ(精白粒)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 367  9,7 3,7  72,4  3  240  7  280  1,6  2,7
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,05  0,03  14  0  0  4,3  0

栄養成分の詳細
ひえに多く含まれる栄養成分。

 

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ひえの効能

ひえも白米に比べ栄養価は高い。特にミネラルや食物繊維は豊富です。
食物繊維は整腸作用があるので便秘の改善に有効です。生活習慣病の予防にも良いのですが、そのためには成人男性であれば1日に19g以上、成人女性は17g以上が摂取基準になります。

ミネラルは骨や歯の構成成分として重要ですし、有機物と結合して体の組織をつくるのに必要不可欠な栄養素です。
又、体の調節機能に働き、体の潤滑油としても重要な役割を持ちます。

ひえの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・収穫時期は秋
  • 理想的な保存方法・・・・冷暗所
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・長期保存が可能(約1年)

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きび(黍)

きび

きび(黍)は、イネ科の一年生植物。種子は「禾穀類(かこくるい」に属します。粟、豆、米、麦同様、五穀の一つです。
禾穀類とはイネ科の植物の種子のこと。主食として食べられることが多く、米(稲)、小麦、とうもろこしは世界三大穀物と呼ばれます。

原産地はインド(東インド)と推定されているらしい。日本には弥生時代に中国から伝わったとされています。
形は球形に近く、粟に比べると少し大きい。名前の由来は実が黄色いことで「黄実」から来ていますが、実際は褐色や白もあります。

きびの種類・品種

  • もちきび(もち種)・・・いなきびとも呼ばれる主力品種。黄色の粒。もちやおはぎ、団子などに使われる。
  • たかきび(もち種)・・・モロコシのこと。大粒の種類。色は赤褐色。ご飯に混ぜると赤飯みたいになる。
  • うるちきび(うるち種)・・・輸入物が多い。使われ方は他のきびと変わらない。ねばりは無い。

きびの産地

岡山県と広島県東部は昔「吉備の国」と呼ばれ「黍」の産地でもありました。岡山県の「吉備団子」は今も名産品になっています。
他は、岩手県(軽米町、等)、長野県(飯田市、上田市、等)、富山県(黒部市、等)など・

きびの食べ方・利用法

きびも食糧事情が悪い頃は主食としても利用されていました。
現在ではもちきびが主に食べられています。炊けば甘みとコク、食感もモチモチとした弾力があります。
健康食品(十穀)やお菓子、餅、スープ、等。鳥の餌としても販売されています。

きびに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

きび(うるち・もち)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 356  10,6 1,7  73,1  2  170  9  160  2,1  2,7
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,15  0,05  13  0  0  1,7  0

栄養成分の詳細
きびに多く含まれる栄養成分。

 

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きびの効能

きびも白米に比べ栄養価は高い。
カリウム、鉄、亜鉛、食物繊維、炭水化物などを豊富に含みます。黄色に実の色素は抗酸化性があるポリフェノールです。
貧血や味覚障害の予防、高血圧、動脈硬化の予防、等に有効です。

きびの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・収穫時期は秋
  • 理想的な保存方法・・・・冷暗所
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・長期保存が可能(約1年)

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はと麦

麦

鳩麦(はとむぎ)とはイネ科ジュズダマ属の穀物です。
水辺に生えているジュズダマというイネ科の植物の栽培種。

原産地は中国南部からインドシナ半島とされています。日本へは中国から朝鮮半島を経由して伝わったらしい。

日本への伝播には諸説あり、奈良時代とも江戸時代とも言われている。享保年間には薬用として栽培されていた。牧野富太郎によると、日本へは中国から伝播したとされるが、形態的、生態的に朝鮮半島原産に類似しており、DNA分析によっても日本と韓国在来品種の違いはほとんどなく[1]、朝鮮半島を経由して伝播したと考えられる。

引用元:wikipedia

はと麦の種類・品種

ジュズダマはうるち種。はと麦はモチ種。

  • 岡山在来・・・はと麦の主力品種。岡山県の在来種。
  • 中里在来・・・青森県の旧中里町の在来種。

はと麦の産地

生産量が多いのは岩手県、栃木県、富山県。特に栃木県小山市は生産量が多い。

  • 岩手県・・・花巻市・奥州市
  • 栃木県・・・小山市・鹿沼市
  • 富山県・・・氷見市・小矢部市

他にも多くの地域で栽培されています。

 はと麦と食べ方・利用法

米に混ぜて焚いたり、お粥、スープ、サラダ、お菓子等、はと麦焼酎、等。様々な利用法があります。
健康食品としてはと麦茶。漢方薬としても利用されます。

はと麦に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

はと麦・精白粒

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 360  13,3 1,3  72,2  1  85  6  20  0,4  0,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,02  0,05  16  0  0  0,6  0

栄養成分の詳細
はと麦に多く含まれる栄養成分。

 

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はと麦の効能

漢方名は「薏苡仁(ヨクイニン)」。イボ取り効果、利尿作用、解毒作用などがあるそうです。
又、ハトムギエキスには保湿作用や美白作用があるとされ基礎化粧品に配合されてもいます。

ただし、妊娠中ははと麦が含まれている食品は避けたほうがいいらしい。

はと麦の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・秋
  • 理想的な保存方法・・・・直射日光を避け常温
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・長期保存が可能

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あわ

粟(あわ)は、イネ科エノコログサ属の雑穀類。粟はエノコログサが原種だと言われます。
エノコログサは道端でよく見られる雑草です。犬の尾に似ていることで「犬っころ草(いぬっころくさ)」とも呼ばれ、それが名前のもとになっています。一般的には「ネコジャラシ」の名前で通っています。

原産地は東アジア。日本では縄文時代から栽培されているたそうです。かつては盛んに作られていましたが、現在では生産量は激減しています。

粟の種類・品種

  • もち粟・・・粘りが強いのが特徴。粥や餅にして食べられる。
  • うるち粟・・・茶に近い黄色をしている。あっさりした食べ応えのため米と混ぜても良い。
  • 春粟・・・春に播種する。主に寒冷地で作られる。
  • 夏粟・・・夏に播種する。主に温暖地で作られる。

粟は五穀米の一つ

五穀米とは五種類の穀物のこと。粟の実は五穀の中で最も小さい。
一般的には、米、麦、粟、豆、黍(きび)か稗(ひえ)のことを言う。

濡れ手で粟

簡単に利益を得られることや簡単にたくさんの物を手に入れらることをたとえた表現。
濡れた手で粟をつかめば、労せずたくさんくっついてくることから来ている。

粟の食べ方・利用法

食糧事情が悪い頃は主食としても利用されていました。
現在では健康食品(十穀)やお菓子、餅の材料、焼酎の原料等。鳥の餌(赤粟・黄色粟)としても販売されています。

粟に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

粟・精白粒(うるち・もち粟)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 364  10,5 2,7  73,1  1  280  14  280  4,8  2,7
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,20  0,07  29  0  0  3,4  0

栄養成分の詳細
粟に多く含まれる栄養成分。

 

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粟の効能

栄養価は高い。
カリウム、鉄、亜鉛、ビタミンB1、食物繊維、抗酸化作用があるポリフェノール等が豊富に含まれます。

雑穀の中で特に目立つのが鉄やビタミンB群。食物繊維は白米の約3倍も含まれています。
ビタミンB群の働きは、酵素の手助けをすること。鉄はヘモグロビンの構成物質として体内に酸素を運び、貧血を予防するといった働きをしています。

粟の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・収穫時期は夏と秋
  • 理想的な保存方法・・・・常温(夏場は冷蔵が良い)
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・長期保存が可能

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