だて巻き(伊達巻)

卵焼き

伊達巻は、卵と白身魚のすり身やむきエビのすり身を調味料と共に混ぜ込んで作る卵料理です。
材料と調味料をだし汁で溶いて、厚焼きにしたものを巻き簾で巻いて形を整えます。正月のお節料理として古くから親しまれています

伊達巻の名前の由来は、伊達政宗が好んで食していたとか、見栄えが良い「伊達」から付いた等諸説あるようですが、はっきりした定説はないようです。

伊達巻に使われる魚

白身魚のスケソウダラ、ハモ、グチ(白グチ・黄グチ・イシモチ)が一般的。他はトビウオやエソ、イカ等。イトヨリや真鯛のような高級魚を使うこともあります。
又、魚の代わりにはんぺんを使うことも可能です。

伊達巻に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

伊達巻

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 196  14,6  7,5  17,6  350  110  25  120   0,5   0,6
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 60  0,04  0,20  16  0  180  0  0,9

栄養成分の詳細
伊達巻に多く含まれる栄養成分。

 

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伊達巻の効能

卵や魚が主な材料であるためミネラル、ビタミンともにバランスよく含まれています。
コレステロールが多いのは卵黄が含まれているからでしょう。卵黄1個分には1400mg位のコレステロールが含まれています。

一般的にコレステロールは嫌われていますが、細胞膜や生体膜の構成成分として重要な役割を果たしています。神経伝達を正常にする働きもありますので、生命の維持には不可欠な成分です。
ただし、慢性的に過剰摂取すると生活習慣病を引き起こす恐れがあります。特に「悪玉コレステロール」と呼ばれるLDL(低比重リポタンパク)が増えすぎた場合血液中で血管壁にこびりつき動脈硬化の原因になります。

「善玉コレステロール」と呼ばれるHDL(高比重リポタンパク)は血管にこびりついたコレステロールや余ったコレステロールを肝臓に運ぶ役目をします。そのため血管がきれいになります。
「善玉コレステロール」であるHDLを増やすためには動物性脂肪や高コレステロール食品を減らし、食物繊維やEPA・DHAを含む食品を多くとることが大切です。

伊達巻の保存方法

  • 理想的な保存方法・・・冷蔵・冷凍
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷凍は1ヶ月前後(保存状態による)

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なると(鳴門巻き)

なると

魚肉の練り製品の一つです。「ナルト」とか「鳴門巻き」と呼ばれています。
表面は浅い溝が均等に付けられているので切ったとき、周囲はぎざぎざになります。
ほとんどのものには、中央はピンク色の渦巻き模様が入っています。これは着色したすり身に、しないすり身を巻いてから蒸すためです。

どちらかというと飾りとしての利用を目的に生産されてきた食品です。

なるとの材料となる魚

タラ類(スケトウダラ、マダラ、ミナミダラ、等)、グチ、イトヨリ、キンメダイ、エソ、等。

なるとの産地

生産量が最も多いのは静岡県の焼津市。他は神奈川県小田原市、山口県宇部市、等。
焼津市の水産加工会社では、竹炭と黒ゴマを混ぜ込んだ「黒なると」や、紅白が入れ替わり赤みが強い「赤なると」といった商品も開発されています。

宇部市には中心に名産の小野茶を練りこんで薄緑色にした「銘茶鳴門巻」や、柚子を練りこみ中心が黄色い「柚子鳴門巻」といった商品があります。

なるとの食べ方・料理

一般的なものはラーメンやちらし寿司の具やおでん。
磯辺揚げや煮物、炒め物、鍋、などでも利用されます。

なるとに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

なると

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 80  7,6  0,4  11,6  800  160  15  110   0,5   0,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 微量  微量  0,01  1  0  17  0  2,0

栄養成分の詳細
なるとに多く含まれる栄養成分。

 

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なるとの効能

ナトリウムは多目です。
ナトリウムは、カリウムとともに細胞内外の物質交換や細胞の浸透圧、水分調節、体液のph、神経の刺激伝達、心筋の弛緩を促すなど多くの働きをしています。

ナトリウムはどうしてもとりすぎの傾向にありますが、目標摂取量としては、成人で1日あたり6g以下が理想とされます。
通常ではとりすぎたナトリウムは体外へ排出されていくのですが、慢性的にナトリウムを摂取している場合は、高血圧や動脈硬化、胃潰瘍、胃がんなどをまねくおそれがありますので注意が必要です。

なるとの保存方法

  • 理想的な保存方法・・・冷蔵・冷凍
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷凍保存用で売られているものは長期保存が可能

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焼ちくわ

ちくわ

ちくわ(竹輪)は、魚の身をすり潰したものを専用の棒(竹串・金属棒)に巻きつけて炙り焼いたものです。
使われる魚は、スケソウダラ、マダラ、エソ、グチ、ハモ、ホッケ、キントキ、トビウオ、サメ、イワシ、アジ等、各地で使う材料も違います。

焼かずに蒸したものは表面に焦げ目が付かないので、「蒸しちくわ」とか「白ちくわ」と呼ばれます。

各地の名物ちくわ

  • あご野焼・・・山陰地方(島根・鳥取)の名産品。「アゴ」はトビウオのこと。
  • とうふちくわ・・・鳥取県中東部の名産品。木綿豆腐と魚のすり身を混ぜ合わせている。
  • ぼたん焼きちくわ・・・青森県の名産品。ちくわを焼いたときの焦げ目が大きく、牡丹の花びらに似ていることで名付けられたらしい。
  • 日奈久竹輪・・・熊本県の名産品。歴史は明治初期より。
  • ヤマサちくわ・・・愛知県豊橋市の「ヤマサちくわ株式会社」が生産している。豊橋市の名産品の一つ。
  • えびちくわ・・・愛媛県東部の名産品。エビと豆腐、魚のすり身が材料。
  • 竹ちくわ・・・徳島県小松島市の名産品。焼き上げても中心の竹を抜かない。
  • ビタミンちくわ・・・石川県の株式会社スギヨが作っているちくわ。新高県や長野県で人気がある。

焼ちくわの食べ方・料理

そのままでもつまみやおやつになります。
他は、揚げ物(磯辺揚げ・三色揚げ・から揚げ、等)、炒め物、煮物、天ぷら、汁物、鍋、サラダ、おでん、等。

焼ちくわに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

焼ちくわ

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 121  12,2  2,0  13,5  830  95  15  110   1,0   0,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 微量  0,05  0,08  4  0  25  0  2,1

栄養成分の詳細
焼ちくわに多く含まれる栄養成分。

 

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焼ちくわの効能

ちくわは各地で材料が違います。
ビタミンちくわはアブラザメの 肝油が配合されているのでビタミンDやAが豊富に含まれます。
豆腐が入ったものはたんぱく質が多めになるでしょうし、エビや小魚等を多く使用したものはカルシウムやタウリンが多く含まれてくると思います。

カルシウムはビタミンDにより吸収が促進されます。
カルシウムは骨粗しょう症の予防等に有効です。

焼ちくわの保存方法

  • 理想的な保存方法・・・冷蔵・冷凍
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷凍は1ヶ月以内がベスト

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あみ

えび

アミは、フクロエビ上目アミ目に属する甲殻類。「イサダ」とも呼ばれますが、同じ呼ばれ方をする「ツノナシオキアミ」とは別のものです。
オキアミやエビに似ていますが、分類としては別になります。

小さいものは2mm程度から、大型種は35cm以上にもなり、世界中に分布しています。

体長は最小種で2mm程度、最大種であるロフォガスター目のオオベニアミ Gnathophausia ingens では35cmを超える。一般には5mm程度から30mm前後までの小型の種がほとんどである。
参照:wikipedia

ほとんどが海に生息していますが、一部は淡水でも見られます。「イサザアミ」といった種類は汽水域でも適応できます。

アミエビとは

釣りに使用されるコマセに「アミエビ」があります。
これは「アキアミ」というサクラエビ科に分類されるエビの一種で、アミ目やオキアミ目には属しません。
日本では秋田県以南の内湾(富山湾、有明海、等)、瀬戸内海などで多く漁獲されています。

食用としては塩辛やキムチの材料、佃煮、塩辛、かき揚げ、塩茹で等で利用されます。

アミエビで釣れる魚

主にコマセとして使われます。
アジやイワシ、サバ、といった青魚をサビキ仕掛けで狙うときに使います。

アミの食べ方・利用法

食用としての利用はアミエビやオキアミと変わりません。
塩辛や佃煮、かき揚げ、キムチの材料等。

釣り餌や観賞魚の餌、肥料などでも利用されます。

アミに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

アミ・佃煮

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 233  19,1  1,8  35,1  2700  350  490  410   7,1   1,7
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 1870  0,13  0,21  35  0  120  –  6,9

アミ・塩辛

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 65  12,9  1,1  0,8  7800  280  460  270   0,5   0,8
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 65  0,07  0,07  22  0  140  –  19,8

栄養成分の詳細
アミに多く含まれる栄養成分。

 

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アミの効能

ミネラル、ビタミンともに豊富に含まれています。
ただ、上記のものは加工食品ですからナトリウムがどうしても多くなってしまいます。

ナトリウムは、カリウムとともに細胞内外の物質交換や細胞の浸透圧、水分調節、体液のph、神経の刺激伝達、心筋の弛緩を促すなど多くの働きをしています。
主に食塩として食事から摂取されますが、とりすぎは細胞内外のミネラルバランスを崩し、むくみなどがでてきます。
通常ではとりすぎたナトリウムは体外へ排出されていくのですが、慢性的にナトリウムを摂取している場合は、高血圧や動脈硬化、胃潰瘍、胃がんなどといった生活習慣病ををまねくおそれがありますので注意が必要です。

アミの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・??
  • 理想的な保存方法・・・冷凍・乾燥
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1ヶ月以上

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おきあみ

えび

オキアミはホンエビ上目 オキアミ目に属する甲殻類。3~5cm程度の大きさです。
見た目はエビに似ていますが、背中に硬い甲が無いことや胸肢の付け根に鰓(えら)が見えることなどが違う点です。

餌としてのオキアミ

食用としてより、魚釣りの餌やコマセ、観賞用熱帯魚の餌としてのほうが知られているかもしれません。
オキアミで釣れる魚は数多くあります。例えば、真鯛・黒鯛等の鯛類、メジナ、青物(カツオ、カンパチ、アジ類)等。

くじらの餌・主食にもなっています。

オキアミの種類と産地

  • 南極オキアミ・・・最大で6cm程度。南極海に生息。
  • ツノナシオキアミ・・・1,5cm~4cm程度。三陸沖等で獲れる。

オキアミの食べ方・料理

生で食べることはほとんどありません。
一般的には素干しや加工食品に使われます。

料理としては、掻き揚げ、練り物、パスタ、佃煮、お好み焼き、中華料理、等。

オキアミに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

オキアミ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 94  15,0  3,2  0,2  420  320  360  310   0,8   1,0
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 180  0,15  0,26  49  2  60  –  1,1

栄養成分の詳細
オキアミに多く含まれる栄養成分。

 

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オキアミの効能

ミネラル、ビタミンともに豊富に含まれています。

特に目立つものはカルシウム。
カルシウムは骨や歯を丈夫にしますので骨粗鬆症の予防に有効です。
又、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きをしています。

オキアミの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・春
  • 理想的な保存方法・・・冷凍・乾燥
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1ヶ月以上

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ほや

貝

ホヤ(海鞘・老海鼠)は脊索動物門・尾索動物亜門・ホヤ綱に属する生物。「ホヤ貝」という呼び方もありますが貝ではありません。
体長は15~20cm、直径は8~10cm程度の丸みがある形をしており、海底の岩礁に根を生やしたように付いています。餌は植物プランクトン等。

ホヤの種類

日本近海には数種類のホヤが生息しているようですが、食用となるものは2種類です。

  • マボヤ・・・赤褐色の硬い表皮に幾つものイボがある。太平洋側の一部地域以外ほぼ日本各地で見られます。形状はパイナップルに似ていることから「海のパイナップル」という別名を持ちます。
  • アカボヤ・・・マボヤとの違いはイボ(突起)が無いこと。赤みも強い。北海道以北に生息。

ホヤの産地

マボヤの産地として知られるのは三陸海岸を含む東北沿岸。養殖もされています。
アカボヤは北海道各地。

ホヤの選び方

旬のもの。できるだけ活きているもの。身につやとはりがあり太いもの。色が鮮やかなもの。キズがあったり身のはりがないようなものは避ける。

ホヤの食べ方・料理

赤い皮を割り中身を食べます。
刺身(お造り)は鮮度が落ちたものは匂いがきつくなります。産地直送のものか、できれば産地で水揚げされたばかりのものがベスト。

他は塩辛や和え物、酢の物、吸い物、焼き物、フライ、等。

ホヤに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

ホヤ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 30  5,0  0,8  0,8  1300  570  32  55   5,7   5,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 微量  0.01  0,13  32  3  33  0  3,3

栄養成分の詳細
ホヤに多く含まれる栄養成分。

 

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ホヤの効能

ミネラルは豊富です。
特にカリウム、鉄、亜鉛は特出しています。

カリウムは、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。
カリウムは比較的多くの食材に含まれていますが、調理の段階で多くが失われるがちですから、以外に不足しがちのミネラルです。
さらに、食塩の摂取が多い場合もナトリウムとともに排出されてしまいますし、ストレスや下痢、アルコール、利尿剤の長期飲用、甘いものの食べ過ぎなどでも減らす原因になります。

鉄は体内に3~4g存在しています。このうちの約70%は赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオクロビンというタンパク質の構成成分になります。

ホヤの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・夏
  • 理想的な保存方法・・・身を取り出し中の水とともに冷蔵・冷凍
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・密閉容器に入れ冷蔵で3日程度・冷凍では長期保存が可能

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しゃこ

貝

シャコ(蝦蛄)は甲殻類の一種で、 口脚目(シャコ目)シャコ科に属します。
体長は15~20cm前後。北海道以南の内海、砂泥底に生息します。

エビに似ていますが鋏はありません。鋏が無い代わりに捕脚が発達しており、エサを獲るときに攻撃に使います。エサにしているのは主に、貝類や小魚、エビ等。夜行性です。

シャコの別名・地方名

  • ガザエビ・・・青森県、北海道の一部地域、他
  • シャコエビ・・・青森県、宮城県、他
  • シャッパ・・・福岡県、佐賀県、長崎県、他
  • シャク・・・愛知県の一部地域
  • デンボラ・・・岡山県

シャコの産地

東京湾、瀬戸内海、三河湾、有明海、仙台湾、北海道小樽沿岸、等。
漁獲量が多いのは愛知県です。

シャコの選び方

黒ずんでいないもの。身にはりがあるもの。傷や足が取れていないもの。太っているもの。

シャコの食べ方・料理

寿司ネタ、塩茹で、シャコ飯、天ぷら(シャコ天・シャコ丼)、酢の物、焼シャコ、等。
鮮度が良いものは刺身も。シャコの爪(捕脚の肉)だけ集めて寿司や酒の肴などにしたものも人気があります。

シャコに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

シャコ・茹で

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 98  19,2  1,7  0,2  310  230  88  250   0,8   3,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 180  0,26  0,13  15  0  150  0  0,8

栄養成分の詳細
シャコに多く含まれる栄養成分。

 

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シャコの効能

ミネラル、ビタミンともに豊富に含まれているほうでしょう。
目立つものは亜鉛やビタミンA、等。タウリンも豊富に含まれています。

タウリンは貝類や蛸等にも含まれます。
タウリンには、交感神経抑制作用があります。これは塩分をとりすぎることで起こる高血圧を改善する効果があります。
又、血中の総コレステロール値を下げ、善玉コレステロールを増やします。結果として脳卒中や動脈硬化、心不全、心臓病などを予防します。

シャコの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・春(3~5月)と秋(9~11月)
  • 理想的な保存方法・・・茹でて冷蔵・冷凍
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷凍では1ヶ月以上

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なまこ・このわた

なまこ

ナマコ(海鼠)は棘皮動物(きょくひどうぶつ)の仲間です。
棘皮動物とは棘を持つ動物でウニがその代表格です。ナマコやヒトデのその仲間に属します。

世界には多くの種類が生息しています。そのうち日本で見られるのは約200種程。食用になるものは30種類位だそうです。(参照・wikipedia)
一般的に食用となる「マナマコ」でみると形は円筒。大きさは20~30cm程度、太さは6~8cm位。体は伸縮し、表面は細かい点のようなものとイボがあります。

日本ではほぼ全国に分布しています。
内湾の岩礁地帯や砂と石が混ざるような海底などに生息していますが、中には深海に住むようなものもいます。

食用となるナマコ

主にマナマコ、キンコ、オキナマコの3種が食用として漁獲されています。

  • マナマコ・・・ほぼ全国に分布。色の違いによりアカナマコ、クロナマコ、アオナマコと呼ばれる。
  • キンコ・・・北関東以北に分布。大きさは20cm前後。口の周りに幾つかの触手がある。
  • オキナマコ・・・浅瀬から水深500m位までに生息。大きさは30cm程度。

ナマコの産地

何処でも獲れるのですが、漁獲量が多いのは北海道や青森県。他は宮城県・福島県(三陸沖)、日本海側では石川県、山口県、新潟県等。
北海道産や三陸、佐渡、東北の一部などで獲れるものは高級品とされているようです。

ナマコの選び方

身にはりがありくずれていなもの。いぼがしっかりしているもの。色が鮮明なもの。変な匂いがしないもの。傷がないもの。

ナマコの食べ方・料理

三杯酢や二杯酢、ポン酢などでの酢の物(なまこ酢)、和え物が一般的です。

コノワタとは

なまこ

コノワタ(海鼠腸)は、ナマコの腸をまとめて塩辛にしたものです。
主に酒のつまみで珍重されます。

三大珍味

日本三大珍味というものがあります。コノワタはこれに含まれます。
他の2つは、以下のようなものです。

  • 唐墨(カラスミ)・・・ボラの卵巣の塩漬けを塩抜きし乾燥させたもの。長崎県の特産品。
  • 塩雲丹(シオウニ)・・・本来は、越前国(現在の福井県)で生産加工されたものを指します。

クチコ(口子)

ナマコの卵巣のこと。能登半島周辺が産地です。
幾つものクチコを集めて干したものや、生のもの、塩漬けにしたものがあります。
何れも珍味として扱われています。

ナマコ・コノワタに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

ナマコ・生(まなまこ)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 23  4,6  0,3  0,5  680  54  72  25   0,1   0,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 微量  0,05  0,02  4  0  1  0  1,7

コノワタ

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 64  11,4  1,8  0,5  1800  330  41  170   4,0   1,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 66  0,20  0,50  78  0  3  0  4,6

栄養成分の詳細
ナマコ・コノワタに多く含まれる栄養成分。

 

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ナマコ・コノワタの効能

生のなまこに、以外に多く含まれているのはカルシウム。72mgですが、カリウムより多く含まれています。
カルシウムは骨や歯を丈夫にしる以外に、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きをしています。

コノワタは塩辛ですからどうしてもナトリウムが多くなります。
ナトリウムは、カリウムとともに細胞内外の物質交換や細胞の浸透圧、水分調節、体液のph、神経の刺激伝達、心筋の弛緩を促すなど多くの働きをしています。
ただし、慢性的にナトリウムを摂取している場合は、高血圧や動脈硬化、胃潰瘍、胃がんなどをまねくおそれがありますので注意が必要です。

ナマコの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬
  • 理想的な保存方法・・・生のものは海水ごと容器に入れて冷蔵
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・生のものは1・2日

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くらげ

くらげ

クラゲ(水母、海月)は、主に海中に生息する「刺胞動物(しほうどうぶつ)」の総称です。
ほとんどのものが傘を開いたような形か、きのこやお椀みたいな形。触手が極端に長いものも・・・
多くの種類があり、中には全長10以上にもなるものもあります。体は透明なゼラチン質、水中に浮遊しています。

クラゲの被害

刺胞動物とは以下のようなものです。

刺胞動物(しほうどうぶつ)とは、刺胞動物門に属する約11,000種にのぼる動物の総称である。ほぼ全てが水界に生息し、大部分が海産である。「刺胞」と呼ばれる、毒液を注入する針(刺糸)を備えた細胞内小器官をもつ細胞があることからこの名で呼ばれる。

引用元:wikipedia

毎年海水浴シーズンになると「クラゲに注意」などと促されます。
刺されても平気なものもありますが、中にはかなり危険なものが何種類かいます。

  • カツオノエボシ・・・体長は10mにもなる。死亡例もあるほどの強い毒を持つことで「電気クラゲ」とも呼ばれる。
  • アンドンクラゲ・・・体長は3cm前後。お盆のころに良く見られる。これも「電気クラゲ」とも呼ばれ毒性は強い。
  • ミズクラゲ・・・傘の大きさはは15~30cm程度。日本の沿岸、ほぼ全域で見られる。毒性はそれほど強くない。ヨツメクラゲとも呼ばれる。
  • アカクラゲ・・・北海道以南に生息。傘は10cm~15cm程度、触手は長い。色は赤褐色、放射状の縞模様がある。毒性は強い。
  • ハブクラゲ・・・傘径は10cm前後、触手は1m位。主に奄美諸島以南、沖縄にも生息。毒性はかなり強く差されると死亡することもあるという。
  • カギノテクラゲ・・・直径は1・2cm程度。日本の沿岸全域で見られる。触手の先端がカギのように曲がっており、海藻や岩などにつかまっている。毒性は強い。

食用になるクラゲ

日本では以下の種類が食用として利用されています。

  • エチゼンクラゲ(越前クラゲ)・・・傘は2mにもなる大型。日本沿岸で大量発生して漁業などに被害を与えている。毒もある。主に中華料理で使われる。
  • ビゼンクラゲ(備前クラゲ)・・・「アカクラゲ」とも呼ばれる。傘は50cm前後だが大きなものは1m近くになる。日本の近海では瀬戸内海、有明海に生息。主に中華料理で使われる。中国産は「大連クラゲ」東南アジア産は「チャイナタイプクラゲ」。
  • ヒゼンクラゲ(肥前クラゲ)・・・「シロクラゲ」とも呼ばれる。傘の直径は1m位にはなる。日本近海では主に有明海で獲れる。
  • キャノンボールクラゲ・・・メキシコ中南米、アメリカで獲れるクラゲ。直径は15~20cm程度。
  • ホワイトクラゲ・・・東南アジアで獲れるクラゲ。主に加工食品で使われる。
  • チラチャップクラゲ・・・主に東南アジアで獲れる。主に加工用で使われる。

 クラゲの食べ方・料理

ほとんどが塩蔵品です。塩漬けにされたものは戻してから利用します。
コリコリした食感が特徴で、和え物、酢の物、サラダなど。

日本近海で獲れたものは生で売られている地域もあります。刺身や酢味噌和え、和え物等で食べられています。

クラゲに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

クラゲ・塩蔵

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 22  5,2  0,1  微量  110  1  2  26   0,3   微量
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  微量  0,01  3  0  31  0  0,3

栄養成分の詳細
クラゲに多く含まれる栄養成分。

 

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クラゲの効能

特出した栄養成分はないようです。
低カロリーですからダイエット食などに有効だと思いますが、塩漬けされたものはナトリウムが比較的多いので慢性的な食べ過ぎは要注意です。

クラゲの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・通年(塩蔵)
  • 理想的な保存方法・・・冷蔵・冷凍
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷凍は長期保存が可能

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いいだこ

いか

イイダコ(飯蛸)は、マダコ科 マダコ属のタコです。
煮付けにすると胴の中の卵が飯のように詰まって見えることでこの名前が付けられたようです。特徴は、足の付け根に眼のような丸い紋があります。
小型のタコで、大きなものでも30~35cm程度。北海道以南の沿岸、水深10位の砂泥底等に生息します。

イイダコの別名・地方名

一口蛸、子持ち蛸、貝蛸、石蛸

イイダコの産地

東京湾、三河湾、瀬戸内海、等。

イイダコ釣りと漁

釣りは東京湾が盛んです。
イイダコテンヤと呼ばれる専用の釣具にラッキョウを付けて寄ってきたタコを引っ掛けます。又、餌を付けない専用のタイプもあります。

漁は底引き網、蛸壺、等。

イイダコの選び方

身にしまりがあるもの。白っぽくなっていないもの。吸盤に弾力があるもの。傷があるものや足がとれているものはさける。

イイダコの食べ方・料理

煮付け、茹でる、鍋、しゃぶしゃぶ、天ぷら、から揚げ、タコ飯、炒め物、串焼き、等。

イイダコに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

イイダコ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 70  14,6  0,8  0,1  250  200  20  190   2,2   3,1
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 36  0,01  0,08  37  1  150  0  0,6

栄養成分の詳細
イイダコに多く含まれる栄養成分。

 

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イイダコの効能

ミネラルは豊富に含まれています。ビタミンも多いほうだと思います。

タコにもタウリンが多く含まれています。タウリンは体内でも含まれているアミノ酸ですが、食べ物からとった場合はコレステロールや血圧を正常に保ちます。
又、胆汁酸の分泌を促進して、コレステロールを分解して排出します。疲労回復や肝臓機能の強化、視力低下などにも効果を発揮します。

イイダコの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬から春先
  • 理想的な保存方法・・・冷蔵・冷凍(剥き身・茹でる)
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷凍では1ヶ月以上

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