マコモ(マコモタケ)

まこも

マコモは、イネ科マコモ属の多年草。全国に分布しています。
多年草とは複数年に渡り生存する植物で、1年で枯れてしまうものは1年草と呼ばれます。

水辺に群生しており大きなものは2m位に育ちます。
マコモは黒穂菌という黒穂病を起こす菌に寄生されると根の茎の部分が肥大してきます。
食用にされるのは黒穂菌に寄生されて肥大した新芽。これを「マコモタケ(真菰筍・マコモダケ)」といいます。

マコモの利用法

黒穂菌は黒い胞子を作り出します。
この胞子はマコモズミ(真菰墨)というもので、過去には漆器の顔料や眉墨、お歯黒に利用されてきました。

北アメリカでは「アメリカマコモ」という近縁種の種を穀物として食べており、「ワイルドライス」の名を付けられています。
近年では北アメリカ以外やハンガリー、カナダ、オーストラリア等でも「ワイルドライス」商業栽培がすすんでいるそうです。

マコモの産地

中国の東部から東南アジア日本にかけて、湖沼や川等の湿地に広く分布しています。

食用としての栽培もされていますが、流通量はまだ多くありません。
主な生産地としては、三重県、岡山県、石川県、富山県、新潟県、長野県、滋賀県等が挙げられます。

マコモタケの選び方

育ちすぎると黒穂菌独特の黒い斑点がでてきます。これは食べても害になりませんし、特に味も落ちません。ただ、見た目がよくないので適度な太さ(直径2・3cm)のものを選びようにしましょう。

表面に傷が付いているものや、切り口が変色しているものを避けるのは言うまでもありません。

マコモタケの食べ方・料理

マコモタケは筍のような形と食感があることで「筍」が付けられています。たしかに歯ごたえは若い筍に似ています。
中国料理では炒め物やスープ等で多様されています。

一般的な食べ方としては、そのまま素焼きにして醤油やマヨネーズ等でいただくのも良いですし、てんぷらや和え物、サラダ、炒め物、煮物などでも十分利用できます。

マコモタケに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 マコモタケ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 21  1,3  0,2  4,4  3  240  2  42  0,2   0,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 1  0,04  0,03  43  6  0  2,3  0

栄養成分の詳細
マコモタケに多く含まれる栄養成分。

 

 

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マコモタケの効能

栄養価は高いとはいえません。
カリウムがそこそこ含まれていますが、けして多いほうではないでしょう。

カリウムには、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。

マコモタケの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・9月~10月
  • 理想的な保存方法・・・ビニール袋に入れて冷蔵庫へ(早めに食べる)
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1~2日

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ホースラディッシュ(西洋山葵・山葵大根・レフォール)

ホースラデッシュの花

ホースラディッシュとはアブラナ科に属する多年草。ワサビような風味があるのが特徴です。
多年草とは複数年に渡り生存する植物の事で、一年で枯れるものを一年草といいます。

原産地はバルト三国のエストニアやリトアニア、ラトビアやウクライナ等の東欧(東ヨーロッパ)。しかし今では西欧やアメリカやでも栽培されています。
わが国に導入されたのは明治時代ということらしいから比較的古い。
現在での生産量が最も多く、北海道の原野や湿地帯で野生化しています。

ワサビ同様根のの部分をおろして使うのですが、味というか風味はほとんどワサビですが、香りは大根に近いと言えるでしょう。

 ホースラディッシュの別名と和名

別名はワサビダイコン・西洋ワサビ・ウマワサビ・レフォールなどと呼ばれます。
野生化している北海道では、山わさび・野わさび・畑わさび・大根わさび・ごんぼわさび・馬大根等と呼ばれています。

ホースラディッシュの利用法

西洋料理ではローストビーフの薬味や魚介類の薬味やソース等に利用されています。
日本ではチューブ入りワサビや粉ワサビの原料が主な利用法です。
原材料を見ると西洋ワサビと記されているのですが、それはホースラディッシュのことです。

ホースラディッシュの選び方

根は生姜の根を長くしたような形ですが、良質のものほど白色に近く茶色ではありません。又、傷があるようなものやはりがないようなものは鮮度が落ちています。

ホースラデッシュ

ホースラディッシュを使った料理

生山葵同様風味は時間が経つにつれ落ちてきます。料理に使う際はできるだけ食べる直前にするようにしましょう。
北海道では炊きたてのご飯にのせて食べたり、普通に薬味として利用されます。
他にはローストビーフや魚介類を調理するときの薬味、ドレッシング、ソース等で使われます。

尚、若葉はサラダやドレッシングの材料としても使われます。

ホースラディッシュに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 ホースラディッシュ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
79 3,1 0,3 17,7 1 510 110 58 1,0 2,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 1  0,10  0,10 99  73  0 8,2  0

栄養成分の詳細
ホースラディッシュに多く含まれる栄養成分。

 

 

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ホースラディッシュの効能

全般的に各種の栄養成分は多いのですが、注目したいのは食物繊維。食物繊維はコレステロールを下げる効果や整腸作用、便秘の解消に役立ちます。
又、アブラナ科の野菜に見られる辛味成分は「アリルイソチオシアネート」です。これには抗菌作用や抗がん作用、殺菌作用があるのですが大量摂取は中毒を起こす可能性があります。

ホースラディッシュの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬(若葉は春から初夏)
  • 理想的な保存方法・・・ビニール袋等に入れて野菜室へ。
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1カ月以上は保存できますが、風味が抜けないうちに利用するようにしましょう。

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へちま(ナーベナ)

へちま

へちまはウリ科に属す一年草。原産はインドで日本ヘは江戸時代に伝わったそうです。
一年草とは発芽から枯れるまで1年で完結する植物のことです。

実はきゅうりを大きくしたような形をしていますが、成熟するにつれ繊維が強くなるので、加工してたわしに利用されることもあります。
そのため漢字では「糸瓜」と書きへちまと読んでいます。

又、「ナーベナ」とも呼ばれますが、これは沖縄地方での呼び名から来ているのか?

沖縄ではナーベーラーと呼ばれるが、これは果実の繊維を鍋洗い(なべあらい)に用いたことに由来するという。
引用元:wikipedia

へちまの利用法

  • へちま水・・・へちまの蔓を切り、根から吸い上げる水分を採取する。時期は蔓が枯れる前の初秋のころが良いとされます。
  • へちまたわし・・・育ったへちまの実を利用して作るたわし。実を煮た後、水につけ果肉や種を洗い出し乾燥させる。
  • 理科の教材・・・他の固体の花粉で受粉する「他家受粉」による観察と、一年草であることから発芽から枯れるまでを見ることができる。

へちま

 へちまの選び方

食用にするのであれば繊維が育つ前の若い実を選ぶ。たわしにする場合は逆で、繊維が十分に育った実を選ぶ。どちらも傷があるものや変色しているものは避ける。

へちまの産地

広い地域で作られていますが、食用として生産されているのは沖縄が最も有名です。
たわしは静岡県の西部(浜松・袋井、等)地方が産地として歴史があります。

 へちまの食べ方・料理

沖縄では「ナーベラー」という味噌煮が有名です。
他は炒め物や煮物、和え物などで利用されます。

へちまに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

へちま・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 16  0,8  0,1  3,8  1  150  12  25  0,3  0,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 4  0,03  0,04  92  5  0  1,0  0

栄養成分の詳細
へちまに多く含まれる栄養成分。

 

 

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へちまの効能

栄養価は高くありません。
カリウムがこの中では多いほうですが、他の野菜に比べればけして多いほうではありません。

へちま水の効能・効果としては、化粧水としての美肌効果、民間療法での飲み薬としては咳止めや利尿作用、日焼け後の手入れ、等に効果があるといわれます。

へちまの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・食用としては6~8月頃
  • 理想的な保存方法・・・新聞紙等に包み冷蔵庫の野菜室へ
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1週間前後

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フダンソウ(不断草)

ふだんそう

フダンソウはアカザ科フダンソウ属の二年草。

アカザ科は被子植物の科の一つで、トンブリ(ホウキギ属)やオカヒジキ属等も含まれます。
二年草とは1年目に発芽し根や茎、葉が出てから休眠越冬し、2年目に又開花してから種子を残し枯れるという植物。

葉菜として改良されたビートの一系統(リーフビート)。甜菜やテーブルビートとは同種。
飲用元:wikipedia・フダンソウ

ほうれんそうと見間違える位似てますが、季節に関係なく利用されることから「不断草」と呼ばれるそうです。

フダンソウの種類・別名

「恭菜」とも呼ばれています。
地方によっても呼び名はかなり違います。一例では沖縄「ンスナバー」、岡山「アマナ」、京都「タウヂサ」、大阪「ウマイナ」、島根「オホバコヂサ」、長野「トキシラズ」、兵庫「シロナ」等があります。

葉の茎が赤や黄色のものは種苗店では「スイスチャード」、一般にはセイヨウフダンソウといいます。
このスイスチャードの発芽後10日1ヶ月未満の幼葉はベビーリーフとして市場に流通しています。

ベビーリーフ

 フダンソウの選び方

葉の色は豊かな緑色のもの。スイスチャードとしては茎の色がきれいな色のもの。変色していないもの。育ちすぎていないで伸び過ぎてないもの。

 フダンソウの食べ方・料理

おひたし、和え物、炒め物、沖縄では「ンブシー」という味噌煮で使われるそうです。
ベビーリーフはサラダで使えば色合いが良くなります。

フダンソウに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

フダンソウ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 19  2,0  0,1  3,7  71  1200  75  33  3,6  0,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 310  0,07  0,23  120  19  0  3,3  0,2

栄養成分の詳細
フダンソウに多く含まれる栄養成分。

 

 

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フダンソウの効能

栄養価は高い野菜です。
特にカリウムとナトリウムは群を抜いています。

ナトリウムはカリウムとともに細胞内外の物質交換や細胞の浸透圧、水分調節、体液のph、神経の刺激伝達、心筋の弛緩を促すなど多くの働きをしています。
カリウムはナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があります。

フダンソウの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・ほぼ通年
  • 理想的な保存方法・・・新聞紙で包みポリ袋に入れ、冷蔵庫で保存。(茹でれば冷凍も可)
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1~2日・(冷凍でもできるだけ1週間以内が理想)

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ふじまめ(藤豆)

ふじまめ

ふじまめ(藤豆)は、マメ科フジマメ属のつる性植物。
原産地はアフリカやアジア、インドで、日本へは9世紀(西暦801~900年)以降導入されたそうです。
藤豆と呼ばれるのは、藤の花を逆さまにしたような形の花であることからきています。

フジマメ

熱帯、亜熱帯に主に分布しており、食用の他に家畜の餌としても利用されています。
日本でも主に温暖な地域、関西以降九州方面で栽培されています。
莢の色は白や紫色になり、花や種子の色もそれぞれ違うので観賞用としても人気があるそうです。

ふじまめの別名

センゴクマメ(千石豆)、インゲンマメ(隠元豆)、アジマメ(味豆)。
白花千石豆は「加賀つる豆」とも呼ばれます。これは加賀の伝統野菜に指定されています。

ふじまめの食べ方・料理

若い 莢を食べる場合、天ぷらや茹でてから和え物、煮物、サラダ等で利用されます。
漢方薬の「ヘンズ(扁豆)」という名前で利用されています。

ふじまめに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

ふじまめ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 33 2,5  0,1  7,4  微量  300  43  63  0,8  0,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 20  0,08  0,10  120  13  0 3,3  0,2

栄養成分の詳細
ふじまめに多く含まれる栄養成分。

 

 

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ふじまめの効能

比較的多いのはカリウムです。
カリウムには、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ高血圧を予防する効果があります。

漢方薬としては下痢や消化不良、等に効くそうです。

ふじまめの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・夏から秋
  • 理想的な保存方法・・・莢は茹でてビニール袋等に入れ冷蔵庫の野菜室へ。
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・2~3日

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広島菜

広島菜

広島菜は白菜の仲間で、アブラナ科に属します。
多くの品種があり、姿形は白菜に似ていますが色が違います。広島菜のほうは茎のほうまで葉の緑色が続きます。

京都で栽培が始まり、京都から伝わった野菜ということで、昔は「京菜(きょうな)」と呼ばれていたそうです。
次第に広島で主に作られるようになって「広島菜」と呼ばれるようになったと言われます。

広島菜の産地

出荷量が多いのは広島県の安佐南区川内地区です。
この地方の風土と土壌が広島菜の栽培に適しているそうです。

広島菜の選び方

緑色が濃いもの。重みがあるもの。切り口が変色していないもの。

広島菜の食べ方・料理

最も利用されているのは「広島菜漬け」という漬け物です。
広島菜の食べ応えや豊かな風味などから「漬け菜の王様」と呼ばれています。

長野の野沢菜、九州の高菜とともに広島菜が三大漬け菜と呼ばれます。

広島菜に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 広島菜・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 20 1,5  0,2  4,2 28  550 200  55 0,8 0,3
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 160  0,06  0,15  120  49  0  2,4  0,1

栄養成分の詳細
広島菜に多く含まれる栄養成分。

 

 

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広島菜の効能

かなり栄養価は高い野菜です。ミネラル・ビタミンともに豊富に含まれています。
注目したいのはビタミンC。これには、免疫力を高める白血球の働きの強化や、抗ストレスビタミン、メラニン色素の生成の抑制、赤血球の合成など、多くの働きがあります。
又、強い抗酸化力により過酸化脂質の生成を抑制しますので、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの予防効果もあります。発ガン物質であるニトロソアミンの形成を抑える働きもありますから、抗がん作用も期待できます。

広島菜の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬
  • 理想的な保存方法・・・漬け物
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・保存状態がよければ長期保存が可能

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日野菜

ひのな

日野菜(ひのな)はかぶの一種、ブラナ科の野菜。別名は「海老菜」です。
日野菜は滋賀県日野町が発祥とされる滋賀県の特産物。滋賀県の伝統野菜に指定されています。

本来は、蒲生家の居城音羽城の付近の爺父渓(やぶそ)というという山林に自生していたものですが、蒲生貞秀という人が漬け物にしたところ、色がきれいで味が良いことから京都の公家に献上し、それが柏原天皇に献上したところ、 「近江なる    檜物の里の桜漬け    これや小春の    しるしなるらむ」という和歌にまでなったそうです。その後長年にわたり改良が加えられ居間のような姿になったと伝えられています。

かぶの仲間のわりには、その姿は細長く30cm位、根の上部が赤紫色になっています。
これは適した条件がこのような形状と色合いを出すそうで、作る場所によっては色のグラデーションがはっきりしなかったり、根が太く短くなったりするそうです。

日野菜の産地

滋賀県の日野町鎌掛(かいがけ)が発祥とされるのですが、現在では北海道東北以外ではほとんどの地域で栽培されています。
滋賀県では草津市が最も多い生産量をほこるようですが、品質は日野町が一番だそうです。

日野菜の選び方

根が細長で色がはっきり分かれているもの。葉が赤緑のもの。傷がないもの。しなびてないもの。

 日野菜の食べ方・料理

漬け物が最も有名です。
漬け物の種類は、ぬか漬け、甘酢漬け、塩付け、醤油漬け、糖漬けなどです。「桜漬け」と呼ばれるのは甘酢漬けです。
甘酢漬けは「姿漬け」と呼ばれるそのままの姿の漬け物と、切ってから漬け込む「切り漬け」に分かれます。姿のまま漬けると漬け樽の中でエビ反りになることから「海老漬け」とも呼ばれているそうです。

漬け物以外では、サラダや和え物、パスタの具、煮物、ばら寿司等でアレンジされます。

日野菜に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 日野菜・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
19 1,0 微量 4,7 10 480 130 51 0,8 0,2
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 98  0,05  0,13 92  52  0 3,0  0

栄養成分の詳細
日野菜に多く含まれる栄養成分。

 

 

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日野菜の効能

意外に多いのがカルシウムと食物繊維です。
カルシウムは骨や歯を丈夫にしますし、食物繊維は腸の働きを整える働きをします。
それに、蕪の仲間ですから消化酵素である「アミラーゼ」は当然含んでいるでしょう。

日野菜の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・晩秋
  • 理想的な保存方法・・・通常は漬け物にする・生の物は濡れた新聞紙等で包みビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室へ
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・漬け物にすれば長期保存が可能

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はやとうり(せんなりうり)

はやとうり

はやとうりはウリ科の植物で原産は熱帯アメリカ。
洋ナシに似ているつる性の植物で、別名は「千成り瓜」と言われます。
はやとうりには白い皮のものと薄い緑色の種類があります。緑のものは多少青臭さを感じます。

漢字では「隼人瓜」と書く。
これは日本に初めて渡ったのが鹿児島ということで、薩摩隼人の「隼人」を取っているそうです。
別名の千成り瓜は一つのつるに多くの実がなることからきています。

はやとうりの産地

熱帯性の植物であり、日本でも九州の鹿児島や沖縄で主に生産されます。

はやとうりの選び方

実が重いもの。色が鮮やかで変色していないもの。

はやとうりの食べ方・料理

炒め物や煮物といった火を通した料理も合いますが、和え物や漬け物としても利用されます。

はやとうりに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 はやとうり・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 20  0,6  0,1  4,9  微量  170  12  21  0,3  0,1
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,02  0,03  44  11  0  1,2  0

栄養成分の詳細
はやとうりに多く含まれる栄養成分。

 

 

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はやとうりの効能

これを見る限りほとんどが水分です。
カリウムがこの中では多いほうですが、これには高血圧を予防する効果があると考えられています。

はやとうりの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・秋
  • 理想的な保存方法・・・新聞紙で包みビニール袋に入れ冷蔵庫の野菜室へ
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1週間以上

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二十日大根(ラデッシュ)

二十日大根

二十日大根はアブラナ科ダイコン属一年草の野菜です。
原産はヨーロッパで「ラデッシュ」とも呼ばれます。

二十日大根の名前は収穫まで20日程度であることから来ています。

二十日大根(ラデッシュ)の品種

一般的には「レッドチャイム」や「レッドキング」といった赤いものが出回っていますが、10cm程度の白長のもの「アイシクル」や「ホワイトボーイ」というものもあります。
根が途中から赤い「紅白」や「紅娘」といったものや色とりどりの「カラフルファイブ」というものもあります。

他は「コメット」や「レッドフォーシング」「スカーレットアイ」等、多くのものがあります。

二十日大根(ラデッシュ)

愛知県の豊橋市大村町が日本一の産地だそうです。
他は福岡県や広島県、宮崎県、長野県等も挙げられます。

二十日大根(ラデッシュ)・選び方

葉が付いて売っていますから葉がしなびているものは避けましょう。色が付いているものは色がはっきりしているものをできるだけ選ぶようにします。変色や黒ずみがあるものは避けることです。

二十日大根(ラデッシュ)の食べ方・料理

生ではそのままマヨネーズや味噌を付けて食べたり、サラダや漬け物、酢のもの等が一般的です。

二十日大根(ラデッシュ)に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 二十日大根(ラデッシュ)・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 15 0,8  0,1  3,1  8  220  21  46  0,3 0,1
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,02  0,02  53  12  0  1,2  0

栄養成分の詳細
二十日大根(ラデッシュ)に多く含まれる栄養成分。

 

 

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二十日大根(ラデッシュ)の効能

栄養価は高いほうではありません。
色は「アントシアニン」です。これには抗酸化作用があります。

二十日大根(ラデッシュ)の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・春から秋
  • 理想的な保存方法・・・濡れ新聞紙等で包み冷蔵庫の野菜室へ
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・1~3日位。

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バジル

バジル

バジルはシソ科メボウキ属の一年草です。一年草とは一年で発芽から枯れるで一年で完結する植物のこと。
バジルは英語での呼び方で、和名では「メボウキ」、イタリア語では「バジリコ」と呼ばれます。

原産はインドや熱帯アジア。ハーブの一種です。
ハーブとは通常、ヨーロッパで使われるスパイスや薬草のこと。中には有毒のものもあるため、それらは栽培に許可が必要になるそうです。

バジルの種類

バジルにはおよそ150種類の栽培品種があるそうです。
代表的なものとしては、ジェノベーゼバジル、ブッシュバジル、レモンバジル、タイレモンバジル、テンプルバジル、、ホーリーバジル、シナモンバジル、ダークオパールバジル、タイバジル、マンモスバジル、ライムバジル、リコリスバジル、アフリカンブルーバジル、等があります。

バジルの産地

フランスではプロバンス地方ややイタリアのジェノバ、トルコ、アメリカ、等多くの国で生産されています。
国内でも北海道から沖縄まで広く栽培されています。

 バジルの選び方

葉の緑が濃いもの。しなびてないもの。香りがしっかりしているもの。変色や虫食いがないもの。

バジルの食べ方・料理

通常風味付けのスパイスで使われます。
ハーブティーやサラダ、マリネ、パスタ、ソテーやオムレツ、焼き物、等多くの料理で利用されます。
又、バジルをオリーブオイルでペースト状にしてにんにくや塩で味を整えた「バジルペースト」やビネガーに漬け込むのも一般的です。

バジルに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

バジル・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 24  2,0  0,6  4,0  1  420  240  41   1,5   0,6
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 520  0,08  0,19  69  16  0  4,0  0

栄養成分の詳細
バジルに多く含まれる栄養成分。

 

 

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バジルの効能

ミネラルは豊富に含まれています。
ビタミンAも特出していますし、食物繊維も多いほうです。

ミネラルは、骨や歯の構成成分として重要ですし、有機物と結合して体の組織をつくるのに必要不可欠な栄養素です。さらに体の調節機能に働き、体の潤滑油としても重要な役割を持ちます。これはビタミンも同様です。
ビタミンAは、「目のビタミン」ともいわれ、その働きとしては、目に必要不可欠なロドブシンという物質を作るのに重要な働きをしています。

又、香り成分であるリナロールには鎮静作用やリラックス効果があるためアロマテラピーで利用されます。食欲促進効果や活性酸素を抑える働きもあります。

バジルの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・夏
  • 理想的な保存方法・・・一番いいのはベランダ等で栽培して必要なだけ使うことです。切った物は水を入れた容器に活けて使うようにします。冷凍やオリーブオイル漬け、乾燥させても使えます。
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・生以外では長期保存が可能。

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