葉酸の働き・効能
葉酸はビタミンB群の一種で緑黄色野菜に多く含まれています。
「造血のビタミン」とも呼ばれていますが、それはビタミンB12とともに新しい赤血球を正常に作り出すために必要不可欠とされるからです。
葉酸の働きとしては、赤血球が新しくなるときの細胞分裂に必要とされたり、核酸(DNAやRNA)の合成に働く補酵素として細胞の分裂や成熟に深くかかわったり、さらに、アミノ酸の合成、神経細胞や脳の神経伝達物質の生産など、造血や発育にかかすことのできないビタミンです。
又、妊婦が葉酸を充分に摂取することで、神経管閉鎖障害という胎児の先天異常を予防できるこことが判明しています。
過剰摂取と不足
葉酸の過剰症は確認されていません。ただ、大量に摂取したときは亜鉛の吸収が阻害されます。
葉酸が不足した場合は、新陳代謝が盛んな口腔に炎症ができたり、肌荒れや疲労感などが現れます。欠乏症として造血作用に異常が起こる「巨赤芽球貧血(悪性貧血)」があります。
葉酸不足によりホモシステインというアミノ酸の一種の血中濃度が上がる状態が続くと、動脈硬化を招きます。
又、核酸やタンパク質の合成が進みませんので、細胞の増殖や新生が悪くなります。特に、幼児期や胎児期には深刻な問題になり、発育に良い影響を及ぼしません。
1日の摂取量・摂取基準
成人240μgです。(妊婦は+240、授乳婦は+100を付加)
上限は1300~1400μgです。
葉酸の上手なとりかた
葉酸は光に弱いため、日の当たる場所に3日くらい放置すると70%が分解されてしまいます。そのため、野菜などは購入後にれいぞうこで保存し、早めに食べるようにしましょう。
水溶性ですから、調理中に95%が水に溶出しますから、汁ごと食べれるような料理がおすすめです。
葉酸を多く含む食材
レバーや肉、果実、緑葉野菜、豆類、などに多く含まれます。そこで、葉酸の含有量が多い順に並べてみましたので参考にしてください。
- 牛レバー(50g)・・・500μg
- 菜の花(100g)・・・340μg
- なばな(100G)・・・240μg
- ほうれんそう(100g)・・・210μg